場所・目的による分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 14:58 UTC 版)
家庭用室内照明 日本では高照度の照明が好まれ、(家庭だけでなく、公園の照明や道路照明も照度が過度に上げられる傾向が生まれ、それらの照明の光が夜空に向かって放たれ(光害)、近年の日本では7割の地域で夜間にほとんど星空が見えない、という事態に追い込まれている。 浴室用照明 湯気にさらされても大丈夫なように防湿設計になっている。 庭園照明 夜間にも観賞者がいる場合、植栽が美しく見えるように照明を当てる。器具はスポットライトや庭園灯など。器具は防雨設計のものを用いる。 店舗照明 商品ごとに適した照明(客が好む照明、売上が伸びる照明)があり、たとえば、生鮮食料品店では、肉類、野菜類などの種類ごとに、赤みが美しく強調される照明、緑色が強調される照明などを細やかに使いわける手法がここ数十年で普及した。器具は店舗の空間を演出する意匠や配光になっている。 展示照明 博物館や美術館の展示室で行われる照明を展示照明と言う。展示照明では、明るさの均一さ、グレア(まぶしさ)の低減、演色性(本来の色の正しい再現)、紫外線や赤外線の除去による展示品の劣化の防止などが行われる。展示品が光で劣化しやすい場合は、展示室全体の照度を極端に落とし、うす暗くする場合もある。 工場内照明 工場内の作業が安全に行えることや、作業の効率が上がることが重視される。器具は、高天井やランプ交換がしにくい天井などに取りつけるので、ランプは寿命を重視し、寿命の長い高圧放電灯を使うことが多い。演色性は重視されない事が多い。 道路照明 車道や歩道を明るくする。自動車には基本的にヘッドライトがついており、まったく照明が無い闇の状態でも一応は走行できるようになっているが、適度の道路照明は事故を減らす。自治体が許容する照明(電気代)の予算もあり、どの程度の密度で設置するかはバランスも考慮して決められる。ランニングコスト重視で、演色性はあまり重視されない。ヨーロッパでは黄色やオレンジ色の光の照明が主流。日本では白色系が主流であるが高速道路やトンネル内ではオレンジ色も多用する。照明器具の意匠は環境にマッチしたものを使うことが多い。ランプは寿命の長い高圧放電灯を使うことが多い。 舞台照明 トップライト、バックライト、フットライト、スポットライトなど様々な照明技術を駆使して、舞台上の俳優が演ずる人物の性格を視覚的に印象づけたり、舞台空間のムードづくりや意味づけ等々を行う。器具としては、スポットライト、ホリゾントライトライト、カラーフィルムを使用した特殊器具などがある。 スポーツ施設照明 施設で行われるスポーツがしやすいように配慮した照明。野球場の場合、グランドのどこに打球が飛んでも守備の人間がボールを見失わないように設置するには深いノウハウがあり、空中を飛ぶボールも複数のライトが照らすように、あらかじめ綿密な照明設計を行っている。設置後、グランド内の各場所での視認性のチェックを行う。ランプは寿命の長い高輝度放電灯(主にメタルハライドランプ)を使うことが多く、演色性もある程度考慮される。競技中まぶしくなりにくいよう設置される。 手術室用照明 施術者の手、手術道具類が、患者の患部などに影を落とさないように「手術用照明灯」(無影灯)が用いられる。 など
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