収束原因
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 23:04 UTC 版)
規格争いが収束する原因には、以下のものがある。 ある規格が優勢となり、業界標準規格となる。その原因にはその規格自体の技術的な優劣の他に参入メーカーが多かった、市場影響力の大きいメーカーが参入した、関連商品(例えばビデオ機器におけるビデオソフト)が多かったと言った外部要因もある。 複数規格の対応機器が主流になる(例:記録型DVDにおけるDVDスーパーマルチ)。 当初は対抗規格と見られたが、次第にその特性に見合った棲み分けができて共存するようになる(例:USBとIEEE 1394、IrDAとBluetoothなど)。 規格争い中に消費者が別の市場(異なる流通形態、次世代規格、既存方式など)に移り、元の市場が縮小して規格争いも低調になる。流通形態が根本的に変わってしまい、消費者や市場が流れていった(例:音楽CDの後継規格争い中に、インターネットによるiTunes Storeによる音楽配信と、それをiPod・iTunesなどのデジタル音楽プレイヤーで視聴する形式が普及)。 規格争い中に次世代規格が登場し、消費者や開発者の関心がそちらに流れた(例:ビデオ戦争においてはDVD-RWとDVD-RAMが決着する前に、DVDの後継規格の勝者がブルーレイとなり、各陣営ともブルーレイに注力するようになった。この件では市場影響力が大きい上DVDまでのビデオ規格では敵対していたパナソニックとソニーが後継規格ではどちらもブルーレイ陣営であったことは特記に値する)。 代替手段の普及により消費者や開発者の関心が失われた(例:MOとZIPの争いは、CD-Rに押されて低調のまま推移し、ブロードバンドインターネットによるデータ交換環境の整備やUSBメモリの出現により、両陣営とも大きな普及は見られないまま収束した)。 規格争い中の技術が標準化され、各陣営がそれに従う(例:WebクライアントサイドスクリプトのJScriptとJavaScriptの争いは、標準仕様のDOM、ECMAScriptが策定され、両陣営が従ったことにより収束した)。
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