収束半径とは? わかりやすく解説

収束半径

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/02/05 14:44 UTC 版)

収束半径(しゅうそくはんけい、radius of convergence) とは、冪級数収束する定義域を与える非負量(実数あるいは)である。

次の冪級数を考える。

ただし、中心 a や係数 cn複素数(特に実数)とする。次の条件が成立するとき、 r をこの級数の収束半径という。

であるとき、級数は収束し、

であるとき、級数は発散する。

もし、級数が全ての複素数 z に関して収束するならば、収束半径は ∞ となる。

収束半径の値

収束半径は、級数の各項にコーシーの冪根判定法を適用することで求めることができる。もし、

上極限を表す)であれば、収束半径は 1/C である。 C = 0 であれば、収束半径は無限であり、複素数平面上に特異点は存在せず、 f(z)整関数であることを意味する。

ただ、大抵の場合はダランベールの収束判定法で事足りる。ある自然数 m が存在し、 m < n となるすべての自然数 n について cn ≠ 0 となるとき、極限

が存在するならば、収束半径は 1/L である。この極限は、上記の C より計算しやすい。しかし、代わりに C に関する公式を使わねばならないような場合には、 L は収束しない。

また、具体的に係数 cn が求まらない場合は優級数を用いて評価する方法もある。複素関数の場合には、複素数 z0 を中心としたテイラー展開の収束半径は、その点から最も近い特異点微分できない点)までの距離に等しいことが知られている。逆に複素数平面上に級数が収束する領域を円で表すと、その収束円周上には必ず特異点が存在することになる。特異点が存在しない場合は、収束半径は無限大である。


収束半径

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/11 13:00 UTC 版)

冪級数」の記事における「収束半径」の解説

冪級数変数 x がある値のときには収束し別の値のときには発散するかもしれない。(x − c) の冪によるすべての冪級数 f(x)x = c において収束する。(正しい値 f(c) = a0 を得るには数式 00 を 1 と解釈しなければならない。)c が唯一の収束点でなければ、必ず 0 < r ≤ ∞ なるある数 r が存在して級数は |x − c| < r のときにはいつでも収束し、|x − c| > r のときにはいつでも発散する。この数 r をその冪級数の収束半径 (radius of convergence) と呼ぶ。一般に収束半径は次で与えられる: r = liminf n → ∞ | a n | − 1 n , {\displaystyle r=\liminf _{n\to \infty }\left|a_{n}\right|^{-{\frac {1}{n}}},} あるいは同じことだが r − 1 = limsup n → ∞ | a n | 1 n . {\displaystyle r^{-1}=\limsup _{n\to \infty }\left|a_{n}\right|^{\frac {1}{n}}.} (これはコーシー・アダマールの定理であり。記号説明上極限と下極限参照。)それを計算する速い方法は r − 1 = lim n → ∞ | a n + 1 a n | {\displaystyle r^{-1}=\lim _{n\to \infty }\left|{a_{n+1} \over a_{n}}\right|} である(ただしこの極限存在するときに限る)。 級数は |x − c| < r に対して絶対収束し、{x : |x − c| < r} の任意のコンパクト部分集合一様収束する。つまり、級数収束円板内部において絶対かつコンパクト収束する。 |x − c| = r に対しては、級数収束する発散するかの一般的なステートメント述べることは出来ないしかしながら、実変数場合には、級数が x において収束するならば級数の和は x において連続であるというアーベルの定理がある。複素変数場合には、c と x を結ぶ線分沿って連続性しか主張できない

※この「収束半径」の解説は、「冪級数」の解説の一部です。
「収束半径」を含む「冪級数」の記事については、「冪級数」の概要を参照ください。

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