参議院議員総会
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 13:54 UTC 版)
2021年11月15日現在 役職会長副会長副会長幹事長政策審議会長国会対策委員長氏名関口昌一 有村治子 野村哲郎 世耕弘成 藤井基之 岡田直樹 所属派閥茂木派 麻生派 茂木派 安倍派 岸田派 安倍派 自由民主党においては党則において参議院議員総会を置き、その執行機関として参議院議員総会長(参議院議員会長)、参議院幹事長、参議院政策審議会長、参議院国会対策委員長など必要な役員を置く旨の規定がある。参院会長は参議院議員の中から選挙で選ばれ、その他の役員は参議院会長によって指名され、総会の承認を受けて決定される。参議院会長は閣僚経験者が就任する慣例となっている(橋本聖子と関口昌一は例外)。これらの役員は参議院議員団内部の手続のみで選出されるため、自治組織の体を擁しているが、現実には派閥の領袖が事実上決定するようなことがままある。 内閣総理大臣になる可能性が現実的にない参議院議員にとって、以下の階梯が出世コースとして慣例化していた。 1. 参議院枠の国務大臣ないしは内閣官房副長官 2. 参議院幹事長 3. 参議院会長 4. 参議院議長 自民党においては、党総裁・党三役をはじめとする党役員および閣僚の大半はいずれも衆議院議員で占められるということもあり、重宗雄三を除いて参議院議員団の影響力はあまり大きくなかった。しかし組閣においては、参議院議員団の入閣要望者リストを尊重するのが慣例で、これが政権と議員団(特に参議院幹部)との関係を良好にする上で必須とされた。派閥の影響力が低下した2000年代にあっても、その意思は尊重された。 参議院議員団への閣僚割り当て枠は、参議院枠と呼ばれた。一時は1名のみ(第1次小泉内閣での片山虎之助)だったこともあるが、概ね2名が割り当てられた。また1974年以降、参議院議員団では入閣は一度であり、離任したら再入閣はないという不文律があった。但し例外もままある(森山真弓、井上吉夫、若林正俊、中曽根弘文、林芳正、丸川珠代ら)。 しかし、小渕内閣の頃から、参議院において自民党が単独過半数割れしている状況で野党にパイプを持つ村上正邦参議院会長・青木幹雄参議院幹事長(青木は小渕第2次改造内閣から一時内閣官房長官を務めた)体制の下参議院幹部の発言力が強まり、小渕首相危篤に伴う後任の決定に村上と青木が五人組の一角として森喜朗の擁立に関与するまでになった。結果として参議院議員団では、大派閥を後ろ盾にした参議院会長を頂点とする強力なトップダウン体制が実現し、参議院会長は「天皇」と奉られた。 民主党 (日本 1998-2016)政権下での野党時代の2010年に、無派閥・若手に支援される形で、派閥に属さない議員である中曽根弘文が参議院会長に選出され、参院幹部からいわゆる“ドン”が排除された。しかし人事や政策審議会運営を見直した結果、議員団内の対立が深刻化し、ある程度の妥協を余儀なくされている。
※この「参議院議員総会」の解説は、「参議院議員団」の解説の一部です。
「参議院議員総会」を含む「参議院議員団」の記事については、「参議院議員団」の概要を参照ください。
- 参議院議員総会のページへのリンク