じゅうに‐りつ〔ジフニ‐〕【十二律】
読み方:じゅうにりつ
中国や日本の音楽の12の標準楽音。1オクターブ間に約半音間隔で12音が配される。基音を長さ9寸(約27センチ)の律管の音とする。中国では、黄鐘(こうしょう)を基音とし、大呂(たいりょ)・太簇(たいそう)・夾鐘(きょうしょう)・姑洗(こせん)・仲呂(ちゅうりょ)・蕤賓(すいひん)・林鐘(りんしょう)・夷則(いそく)・南呂(なんりょ)・無射(ぶえき)・応鐘(おうしょう)。日本では、壱越(いちこつ)を基音とし、断金(たんぎん)・平調(ひょうじょう)・勝絶(しょうせつ)・下無(しもむ)・双調(そうじょう)・鳧鐘(ふしょう)・黄鐘(おうしき)・鸞鏡(らんけい)・盤渉(ばんしき)・神仙(しんせん)・上無(かみむ)。十二調子。
十二律
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/27 16:35 UTC 版)

十二律(じゅうにりつ)とは、中国や朝鮮、日本の伝統音楽で用いられる12種類の標準的な高さの音。三分損益法に基づく、1オクターヴ内の12の音である。律とは本来、音を定める竹の管であり、その長さの違いによって12の音の高さを定めた。周代において確立した。
中国の律を低いものから高いものへと並べ、西洋音楽の音名と対照すると以下のようになる(規準音である黄鐘をAとした場合)。
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黄鐘 : A -
大呂 : A♯ -
太簇 : B -
夾鐘 : C -
姑洗 : C♯ -
仲呂 : D -
蕤賓 : D♯ -
林鐘 : E -
夷則 : F -
南呂 : F♯ -
無射 : G -
応鐘 : G♯
なお十二律は陰陽に分けられ、奇数の各律は陽律であり、律と呼ばれ、
上記の名称は朝鮮の伝統音楽でも用いられるが、現代の朝鮮の伝統音楽では黄鐘はE♭(D♯)にほぼ相当する。
日本における十二律は、中国や朝鮮とは異なり、下記の通りとなっている。
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壱越 : D -
断金 : D♯ -
平調 : E -
勝絶 : F -
下無 : F♯ -
双調 : G -
鳧鐘 : G♯ -
黄鐘 : A -
鸞鏡 : A♯ -
盤渉 : B -
神仙 : C -
上無 : C♯
関連項目
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