力及び能力、術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/12 13:45 UTC 版)
「少年陰陽師の関連語句」の記事における「力及び能力、術」の解説
見鬼(けんき) 妖などの人ならざるものを見ることができる力。見鬼の才とも言われる。見鬼の力の強い者であれば「見る」だけではなく、霊などの声をとらえることも出来る。当代一の見鬼と言われる彰子は、体の奥底に取り付いた霊魂を見破ったり、完全に隠形した神将を感じる事も可能である。 離魂術(りこんじゅつ) 体と魂魄を切り離す術で、晴明にしか扱うことができない。若かりし頃の姿をとり絶大な霊力をふるうことが可能だが、受けた傷が魂に直接影響を与えるため実体の時よりも脆い。陰陽道だけではなく、天狐の血筋ゆえに使える術で、行使する頻度が高いと寿命を大きく削られるうえに、生命力が著しく弱っている場合には魂の核である魂(こん)と、見てくれの体をつくっている魄(はく)が分かれることもある。 即席歩術 昌浩が一時凌ぎや結界の補強ために織り成す簡単な結界術。建物などの周りを歩いて一周して織り成すものだが、強力でもなく長く続くものでもないので力の強い妖などには易々と突破されてしまう。 式文(しきぶみ) 鳥や蝶など動物の形をとらせて放ち、相手に届くと手紙にもどる陰陽師たちが用いる文。本来の意味はただそれだけであるが、本作中では晴明が昌浩をからかうために送る。晴明が昌浩に「狸」とか「くそじじい」と呼ばれる所以のひとつ。 縛魂(ばくこん) 五感を封じ込め、人を意のままに操ることの出来る術。強い力の持ち主であれば神の眷属であっても操ることが可能である。晴明に及ばなかった榎岦斎も、この術だけは得意であったという。 軻遇突智の焔(かぐつちのほのお) 昌浩が屍鬼に憑依された騰蛇を討つため、高龗神より借りた神殺しの力。この焔に焼かれれば、神の魂といえども消滅する。かつて高龗神が高天原から地上に降りる際に、父なる神から水の力でもって制するように言い渡された焔で、軻遇突智とはその昔他の神を殺した神の名前。 実際の日本神話では、軻遇突智が殺した神は軻遇突智の母イザナミである。その後、父であるイザナキに斬り殺されるが、軻遇突智は3人の雷神となって再生する。そのうちの一人が高龗神である。 蛇血の反魂術(じゃけつのはんごんじゅつ) 風音が穂積諸尚の怨霊を召還するために用いた術。死者の眠る墓に蛇の血を注ぎ、禍歌によってよみがえらせる。ただし、術が中途半端であると他の死者たちもよみがえらせてしまうことがある。防人の魂もその一例。 瘴穴(しょうけつ) 黄泉の風が吹き荒れる穴で、黄泉に近い異空間とつながっている。妖たちがこの黄泉の風に侵されると、たとえ元は無害な雑鬼たちでも非常に危険な黄泉の化け物へと変質する。一つ穿つだけでも膨大な霊力を消費する。 巫蠱(ふこ) 大陸に起源を持つ術で、化け物を食らってその力を取り込む。巫蠱の中でも最もおぞましい術を「起屍鬼の法」と言い、自らの体内の中で複数の死霊や化け物を共食いさせてより強い化け物とする。 怪僧丞按が藤原氏への復讐のために用いた術で、食らった化け物は羅刹。起屍鬼の材料は惨殺された一族の死霊。
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