再結成、そして新体制へ
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1987年8月にリリースされた10ccとゴドレイ&クレームの合同ベスト盤『チェンジング・フェイセズ(ベスト・オブ・10cc/ゴドレイ&クレーム)』がプラチナ・アルバムとなったことから、レコード会社のポリドールがオリジナル・メンバーに対して再結成を打診、結果エリックとグレアムによる10cc再結成アルバム『ミーンホワイル』が1992年5月にリリースされる。このアルバムにはケヴィンとロルもゲスト参加している。収録曲の「スターズ・ディドゥント・ショウ」ではケヴィンがリードヴォーカルを担当した。二人のゲスト参加は、アルバム制作契約が残っているにもかかわらず1988年にコンビを解消した事で発生したペナルティ回避のためと言われている。セールスは日本以外では芳しくなかった。1993年に16年ぶりの日本ツアーの後全英ツアーを行う。日本ツアーの模様はNHKの衛星放送でオンエアされたほか、1993年7月にライブアルバム『アライヴ』としてリリースされた。 1995年3月エイベックス(カッティング・エッジ)から再結成第二弾アルバム『ミラー・ミラー』をリリース。新録された「アイム・ノット・イン・ラヴ」のほかは、エリックとグレアムがそれぞれ別々にレコーディングした楽曲を交互に配列した構成となっている(ただし日本盤と英国盤と米国盤はそれぞれ楽曲収録数が異なる)。アルバムリリースに合わせて英国、日本、オランダでライブを行うが、それを最後に再びバンド活動を停止する。 2000年10月にグレアムのソロアルバム『And Another Thing』がリリースされた。2002年、グレアムは10cc結成30周年を記念して元10ccのリック・フェンとポール・バージェス、それにマイク・スティーヴンスとミック・ウィルソンを加えたメンバーでツアーを行った。2003年4月にはエリックの3rdソロアルバム『Do Not Bend』がリリースされた。2004年には英国アイヴァー・ノヴェロ賞を受賞。公の場で久々にエリック、ロル、グレアムが一緒に姿を見せた。2005年7月にはグレアムが"10cc - Graham Gouldman and friends"名義で日本公演を行った。また2006年7月からは30年ぶりにケヴィンと共作した6曲をネット上でダウンロード販売している。エリックは2009年1月に4thアルバム『Viva La Difference』を発表した。 2011年4月6日にウェールズのスワンジー・グランド・シアターにてコンサートを開催し、その模様を収録した映像が同年7月2日にイギリスでテレビ放送された。2012年にはグレアム、リック・フェン、ポール・バージェス、マイク・スティーヴンス、ミック・ウィルソンの5人により10ccの40周年ツアーが行われた。2013年からはアコースティック・コンサート「Heart Full Of Songs」を開始。グレアムのソロ・プロジェクトという名目だが、バックはポール・バージェス以外の3人であり、曲目の3割程度は10㏄の曲である。このツアーはメンバーを変えつつ間歇的に続けられている。2015年と2016年には『Sheet Music』再現ツアーを行った。2部構成の前半を『Sheet Music』としてアルバム全曲を曲順通りに演奏。後半を『The Hits』として定番曲を演奏した。特にケヴィンがリード・ボーカルの「ハリウッドのどこかで」ではステージ上のヴィデオ・スクリーンにケヴィンが登場し、スタジオで別撮りした歌唱映像に合わせてバンドがシンクロした演奏を聴かせるという離れ業を演じてみせた。この2年間、来日公演も2度行われたが、いずれもライヴハウスで時間の制約もあったためか、アルバム再現は行われなかった。2019年3月27日、モスクワでコンサート。東側では初のライヴとなった。2020年2月から3月にかけ、豪州およびニュージーランドをツアー。新型コロナが世界でパンデミックを引き起こす中、感染が広がっていなかった南半球でのツアーだったのが幸いして全日程を完走。帰国後の英国・欧州ツアーは全てキャンセルとなったが、2022年3月には「The Ultimate Greatest Hits Tour」(究極のグレイテスト・ヒッツ)と銘打ったツアーをリバプールから開始する。
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