再突入試験
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IXVはヴェガロケットによってギアナ宇宙センターから打ち上げられ、高度412kmに達する弾道飛行を行って地球を半周したのち飛行速度7.5km/s、再突入角度1.19度で大気圏に再突入する。大気圏突入時の飛行データと機体各所における温度・応力変化などを搭載した600以上のセンサーで計測した後、ドローグシュートで減速して太平洋上に着水し、フロートを膨張させて回収を待つ。 ESAはIXVに先行し、より小型の実験機EXPERTで大気圏再突入のデータを収集する計画であったが、EXPERTの打ち上げのため契約したヴォルナロケットの使用が2012年にロシア側よりキャンセルされたため、ESAは急遽代替の打ち上げ機を探すなどスケジュールに乱れが生じていたが、結局、IXVの打上げをそのまま行うことにした。
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再突入試験
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アリアン5のフェアリングに再突入面を上に向けた状態で格納されたARDは、ギアナ宇宙センターより1998年10月21日に打ち上げられ、高度216kmでロケットから分離した。インド上空で最大高度830kmに達し地球を4分の3周する弾道飛行を行い、打ち上げから1時間19分後に27,000km/hの高速で大気圏に再突入。減速用ドローグシュートを高度14kmで開傘し、打ち上げ後1時間41分で予定されたハワイとマルキーズ諸島の中間海域に着水した。着水後にフロートを膨張させて海面に浮いたARDは、待機していたフランス海軍のフリゲート「プレリアル」の艦載ヘリコプターによって視認され、着水から5時間後には海軍所属のタグボート「レヴィ」に揚収された。この試験では圧力・温度・機体姿勢など200種類以上のパラメータが計測され、回収した機体からは大気圏再突入の高温に晒された新旧の断熱材試料が得られた。分析終了後のARDは2002年にトゥールーズ近郊の宇宙テーマパーク「シテ・ド・レスパス」で一般の見学者に公開され、現在はオランダの欧州宇宙技術研究センター(ESTEC)で展示されている。 またアリアン5はこれ以前に1号機と2号機の打ち上げに失敗していたが、ARDとダミー衛星MAQSAT-3を打ち上げた3号機の成功によって信頼性を挽回し、商業打ち上げへの道筋が開けることとなった。
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