再突入機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 23:52 UTC 版)
特別な技術が使用されない限り、非常に高い再突入速度(マッハ20以上)によって引き起こされる加熱は、飛翔体を破壊するのに十分である。マーキュリー、ジェミニ、アポロで使用されているような初期の宇宙カプセルは、スタンドオフのバウショック(空気力学)(英語版)を生成するために鈍い形状が与えられ、熱の大部分が周囲の空気に放散されることを可能にした。さらに、これらの宇宙カプセルには、高温でガスに昇華するアブレーション材料が含まれていた。昇華の行為は、空力加熱からの熱エネルギーを吸収し、カプセルを加熱するのではなく、材料を侵食する。マーキュリー宇宙船の熱シールドの表面には、アルミニウムがガラス繊維で何層にもコーティングされおり、1,100 °C (1,370 K)度に上がると層が蒸発して熱を奪う。宇宙船外部は熱くなるが、内部には影響はない。スペースシャトルは、アルミニウム製の機体への伝導を防ぎながら、下面に断熱タイルを使用して機体の熱を吸収および放射した。スペースシャトル・コロンビアの離陸中の熱シールドの損傷は、再突入時の熱シールドの破壊につながった。
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