再突入機への採用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/19 02:43 UTC 版)
「ブースト・グライド」の記事における「再突入機への採用」の解説
ソ連はこの技術をゾンド計画の種々の月周回宇宙機に用い、これらは着陸の前に一回だけスキップを行った。この場合、より高い緯度の着陸地域へと宇宙機を到達させるという条件があり、本当の意味でのスキップが求められた。ゾンド6、ゾンド7、そしてゾンド8がスキップ再突入に成功した。ただしゾンド5は失敗した。嫦娥5号T1の飛行計画のあらましはゾンドと同様であり、この技術も用いている。 アポロ司令船では、機体の加熱負荷を少なくし、再突入の時間を延長するためにスキップに似た概念を用いているが、この宇宙機は大気から再び離脱することはなく、これが本当のスキップのかたちを取っているのかには論議がある。NASAでは単に「リフティングエントリー」と呼んでいる。真正な複数回スキップのかたちは、アポロ司令船のスキップ誘導コンセプトの部分にあると考えられているものの、これはいかなる有人飛行にも採用されたことがない。この概念は機内搭載コンピューターを利用し、オリオン宇宙機のようなより現代的な機体にも繰り返し現れている。
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