再生の時代の教会建築とは? わかりやすく解説

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再生の時代の教会建築

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 19:57 UTC 版)

ビザンティン建築」の記事における「再生の時代の教会建築」の解説

マケドニア王朝開祖バシレイオス1世ローマ帝国再生唱えユスティニアヌス倣って建築活動積極的に行いハギア・ソフィア大聖堂はじめとする荒廃した教会堂修復し新たに教会宮殿一角建設した総主教フォティオスの下、帝国栄光再生夢見たが、ユスティニアヌス帝建設活動主として巨大公共建築であったのに比べると、バシレイオス帝の建築活動はるかに規模小さく私的建築活動と呼ぶべきものであった宮廷建築活動はすでにかなり縮小しており、その影響力も農業中心地方域には波及せず、東ローマ帝国一の大都市であるコンスタンティノポリス限定されたものであったこのような私的援助宮廷限らず貴族によって模倣されビザンティン建築この後私的建築活動によって存続することになる。 976年から始まるバシレイオス2世治世になると、国庫収入改善されセルジューク朝侵入に至る1071年まで、ビザンティン建築活動最盛期迎えることになる。バシレイオス2世厳格な軍人皇帝であったため、その偉業にもかかわらず彼の銘による建築は現在まで発見されていない皮肉にも中期ビザンティン建築革新は、彼の後継者たち散財によってもたらされた。11世紀建築革新期で、1028年ロマノス3世アルギュロスによるパナギア・ペリブレプトス修道院1034年ミカエル4世によって建設されたアギイ・コスマス・ケ・ダミノス聖堂コンスタンティノス9世モノマコスによるマンガナのアギオス・ゲオルギウス聖堂などの大規模壮麗な教会堂建設された。これらはどれも現存していないが、下部構造からの推定ではアルメニア影響認められ当時建設され教会建築大きな影響与えた考えられる。その一例としては、ネア・モニ修道院オシオス・ルカス修道院中央聖堂見られるスクィンチ式教会堂建築がある。 セルジューク朝侵攻一次十字軍派遣という東西文化軋轢悩まされるコムネノス王朝時代には、中期ビザンティン建築活動保守的になり、マケドニア朝革新的な平面計画棄てられ、すでに確立した内接十字型平面好まれるようになった。キリスト・パンテポプテス修道院聖堂は、皇帝アレクシオス1世コムネノスの母アンナ・ダラセーナによって1100年創建されたが、建築形態内接十字型のうち4円柱式と呼ばれる平面で、すでに暗黒時代建設されいたもので、新し要素はまったくない。1124年ごろに建設されキリスト・パントクラトール修道院の北聖堂である生神女エレウーサ聖堂同様の平面である。また、コーラ修道院中央聖堂とカレンデルハネ・ジャーミイのように、暗黒時代流行したクロス・ドーム形式教会堂建設された。このような状況は、西方東方から迫る圧力対し純粋に正教会のもの、東ローマ帝国のものと思われたものを選択する意図があったと考えられる中期ビザンツ教会堂私的礼拝のために建設されたため、大規模なものは存在しない。仮に多く市民収容するような需要があったとしても、古代繁栄した都市であれば減少した人口収容できる程度教会堂はすでに存在することが多かった何より、この時代東ローマ帝国ハギア・ソフィアのような大規模建築物建てられるような国家体制ではなく建築的関心修道院教会堂建設向けられていた。

※この「再生の時代の教会建築」の解説は、「ビザンティン建築」の解説の一部です。
「再生の時代の教会建築」を含む「ビザンティン建築」の記事については、「ビザンティン建築」の概要を参照ください。

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