スクィンチ式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 19:57 UTC 版)
スクィンチ式教会堂 (Church on Squinches) は中期ビザンティン時代に形成されたもので、平面形態ではないが、内接十字型と並び、ビザンティン建築の主要な形式のひとつである。正方形平面の四隅に設けたスクィンチ(多角形の構造を正方形平面の上部に乗せるために斜めに置かれたアーチ)が形成する八角形平面の上に鼓胴壁付きのドームを架けたものを主屋とする教会堂形式である。内接十字型では、ドームの直径は最大でも4メートル程度のものしか造れないと考えられていたようであるが、スクィンチ式教会堂のドームは、これよりも大きい直径8メートル程度のドームを架けることができる。 東にアプス、西にナルテクスを構成する単純型と、南北に付属室のある複合型がある。前者の形式として、1042年に建設されたネア・モニ修道院中央聖堂、1090年に建設されたキプロスのクリソストモス修道院中央聖堂がある。後者の代表的な例としては、11世紀初期に建設されたと推定されるオシオス・ルカス修道院中央聖堂、11世紀末と考えられるアテネ近郊のダフニ修道院中央聖堂、ミストラのアギイ・テオドリ聖堂がある。
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