二酸化炭素による温室効果
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金星の地表は太陽により近い水星の表面温度(平均442 K(169 ℃))よりも高い。金星の地表の気温が高いのは、大気の主成分である CO2による温室効果のためである。 金星の厚い雲は太陽光の80%を宇宙空間へと反射するため、金星大気への実質的なエネルギー供給は、太陽から遠い地球よりも少ない。このエネルギー収支から予測される金星の放射平衡有効温度は227K(-46℃) と、実際の金星の地表温度に比べて約500Kも低温の氷点下となる。それが実際にそうならないのは、膨大な量のCO2によって大気中で温室効果が生じるためで、高密度のCO2による温室効果が510K分の温度上昇をもたらしている。
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二酸化炭素による温室効果
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「二酸化炭素」の記事における「二酸化炭素による温室効果」の解説
二酸化炭素は赤外線の 2.5 - 3 μm、4 - 5 μm の波長帯域に強い吸収帯を持つため、地上からの熱が宇宙へと拡散することを防ぐ、いわゆる温室効果ガスとして働く。 二酸化炭素の温室効果は、同じ体積あたりではメタンやフロンに比べ小さいものの、排出量が莫大であることから、地球温暖化の最大の原因とされる。 「地球温暖化の原因」も参照 世界気象機関(WMO)は2015年に世界の年平均二酸化炭素濃度が400ppmに到達したことを報じたが、氷床コアなどの分析から産業革命以前は、およそ280 ppm(0.028 %)の濃度であったと推定されている。濃度増加の要因は、主に化石燃料の大量消費と考えられている。 「IPCC第4次評価報告書」も参照 また、二酸化炭素そのものの海水中への溶存量が増えることによって海水が酸性化し、生態系に悪影響を与える海洋酸性化も懸念されている。 「地球温暖化の影響」も参照 1997年には京都議定書によって二酸化炭素を含めた各国の温室効果ガス排出量の削減目標が示され、各国でその削減を努力することを締結した。 その手法は多岐に亘る。エネルギーや農業・畜産業など人為起源の二酸化炭素の排出量を抑制する努力、および森林の維持・育成や二酸化炭素回収貯留(CCS)技術の開発など、二酸化炭素を固定する努力が進められている。また排出権取引などを活用して、世界的に二酸化炭素の排出量を削減を促進する努力も行われている。 「地球温暖化への対策」も参照 2013年5月、米国ハワイ州のマウナロア観測所、サンディエゴのスクリップス海洋研究所の観測で日間平均二酸化炭素量が人類史上初めて400ppmを突破したことが発表された。
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