ほうしゃ‐へいこう〔ハウシヤヘイカウ〕【放射平衡】
放射平衡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/12/27 07:23 UTC 版)
放射平衡(ほうしゃへいこう)は物理学用語の1つで、逐次崩壊や系列崩壊において元の放射性同位体(親核種)が崩壊してできた次の核種(娘核種)との放射能の量的な関係が、時間的にほぼ一定の比率で推移する状態を指す。
親核種と娘核種はそれぞれ一定値の半減期を持つため、親核種が生成されて以後ある程度時間が経過すれば、両者の放射能の比率は一定の比率で安定となり平衡状態となる。
過渡平衡
親核種と娘核種の半減期がそれほど離れていなければ、娘核種の放射能量が親核種の放射能量を追い越して、両者の比率が平衡状態となる。これを過渡平衡(かとへいこう)と呼ぶ。
永続平衡
親核種の半減期が娘核種の半減期よりも圧倒的に長ければ、親核種の崩壊が娘核種の量を決めるために、親核種の放射能量と娘核種の放射能量は等しくなり、親核種の半減期カーブに沿って時間と共に減衰してゆく。これを永続平衡(えいぞくへいこう)と呼ぶ。
出典
- 安斎育郎著 『放射線と放射能』 ナツメ社 2007年2月14日初版発行 ISBN 9784816342554
関連項目
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放射平衡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 22:46 UTC 版)
ある放射性同位体(親核種)が崩壊してできた物質(娘核種)も放射性である場合を考えると、これら親核種と娘核種のそれぞれの半減期は一定であるため、ある時間が経過した後は、親核種の崩壊で生じる放射線と娘核種の崩壊で生じる放射線の比率がほとんど変化せずに推移する状態になる。この状態を放射平衡という。放射平衡になった場合、放射線量そのものは時間とともに減衰してゆく。
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