二酸化炭素の増加
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/17 19:20 UTC 版)
有史以来、特に産業革命以来、人類は大気中に多量の二酸化炭素を放出してきた。放出量は時間経過とともに指数関数的に増大し、大気中の二酸化炭素濃度は75万年以上前から過去最高の水準となっている。土壌呼吸の程度は大気中の二酸化炭素濃度が高ければ高いほど大きくなる。将来の二酸化炭素濃度はさらに増加し、土壌呼吸の状況が変化することが予測されている。予測された高水準の二酸化炭素濃度が土壌等の環境にどのような影響を与えるかを評価する試験を開放系大気CO2増加(free air CO2 enrichment: FACE)試験という。FACE研究は、予測水準が根のバイオマスと微生物活性を増加させ、土壌呼吸を増大させることを示す。米国テネシー州の甘草林とウィスコンシン州のポプラ林において、二酸化炭素濃度の増加と、40.6%もの土壌呼吸の増大が確認された。人類の土地利用と化石燃料使用量の増加に伴い、2000年代中頃までに行われたFACE試験で用いられた条件を将来の二酸化炭素濃度は超える可能性が高い。
※この「二酸化炭素の増加」の解説は、「土壌呼吸」の解説の一部です。
「二酸化炭素の増加」を含む「土壌呼吸」の記事については、「土壌呼吸」の概要を参照ください。
- 二酸化炭素の増加のページへのリンク