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中小田井

読み方:ナカオタイ(nakaotai)

所在 愛知県名古屋市西区

地名辞典では2006年8月時点の情報を掲載しています。

中小田井

読み方:ナカオタイ(nakaotai)

所在 愛知県(名古屋鉄道犬山線)

駅名辞典では2006年8月時点の情報を掲載しています。

〒452-0822  愛知県名古屋市西区中小田井

中小田井

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/28 07:23 UTC 版)

日本 > 愛知県 > 名古屋市 > 西区 > 中小田井
中小田井
中小田井町並み保存地区景観
2021年令和3年)6月)
中小田井
中小田井の位置
中小田井
中小田井 (名古屋市)
北緯35度12分54.82秒 東経136度52分26.65秒 / 北緯35.2152278度 東経136.8740694度 / 35.2152278; 136.8740694
日本
都道府県 愛知県
市町村 名古屋市
西区
支所 山田支所
面積
 • 合計 1.0977615 km2
人口
2019年平成31年)2月1日現在)[2]
 • 合計 10,190人
 • 密度 9,300人/km2
等時帯 UTC+9 (日本標準時)
郵便番号
452-0822[3]
市外局番 052 (名古屋MA)[4]
ナンバープレート 名古屋
中小田井街並み保存地区付近の地図

中小田井(なかおたい)は、愛知県名古屋市西区の地名である。現行行政地名は山田町大字中小田井および中小田井一丁目から中小田井五丁目[1]住居表示未実施[5]

概要

岩倉街道沿いの一部が1987年昭和62年)に名古屋市の町並み保存地区に指定されている。1891年明治24年)の濃尾地震などにより被害を受けたため、現存する建物はそれ以降のものが多い[6]

地理

愛知県名古屋市西区北西部に位置する[7]。東は山田町中小田井・上小田井一丁目および同二丁目、西は山田町中小田井、南はあし原町清須市に接する[7]

歴史

織田敏定が尾張守護所清洲城の支城として小田井城を築く。のち本拠を清洲城に移したため、弟の織田常寛が城主となった。常寛は1492年明応元年)に東雲寺臨済宗妙心寺派)を創建した。

1667年寛文7年)、枇杷島橋西詰(下小田井村)市場が開設され、岩倉近辺から野菜を運んだ人が、中小田井で帰りに味噌や油を買い求めた。これによって街道沿いには商家が立ち並んだ[8]1671年(寛文11年)当時の戸数141、住人664と『寛文村々覚書』にある。 

1757年宝暦7年)の「宝暦の洪水」の被害を受ける。『西春日井郡誌』によると、これ以降10回の水害があった。

1822年文政5年)時点で戸数は137、住人は564人であった(『尾張徇行記』)。

町名の由来

中小田井の南東部を通る大浦悪水路が織田丹波守領内の用水という意味で、「織田殿の井通」と通称されていたことから転じて、付近に小田井村の名がついたとされる[9]。また、そのうちの地理的に中央に位置したことにより江戸時代に中小田井村として独立したものであるという[9]

沿革

  • 1889年(明治22年)10月1日 - 町村制施行に伴い、西春日井郡中小田井村となる[10]。このとき、大字は編成せず[10]
  • 1906年(明治39年)7月16日 - 合併に伴い、西春日井郡山田村大字中小田井となる[10]
  • 1955年(昭和30年)10月1日 - 名古屋市西区編入に伴い、同区山田町大字中小田井となる[10]
  • 1970年(昭和45年)10月21日 - 山田町大字中小田井の一部があし原町およびこも原町に編入される[10]
  • 1975年(昭和50年)10月15日 - 山田町大字中小田井の一部が貴生町二方町八筋町にそれぞれ編入される[10]
  • 1980年(昭和55年)2月24日 - 西区中小田井一丁目および中小田井二丁目が山田町大字中小田井の一部、中小田井三丁目が山田町大字中小田井・あし原町の各一部、中小田井四丁目および中小田井五丁目が山田町大字上小田井・山田町大字中小田井の各一部によりそれぞれ成立する[10]。また、山田町大字中小田井の一部があし原町などにそれぞれ編入される[9]

歴史的建造物とその現状

旧平手家住宅(2017年平成29年)8月)

建造物の特徴の一つは、広い敷地を有しながら、建物が街道に直接面していることであり、商家が中心であったことを示していると考えられている。建物の外観は、平入2階建ての建物に格子付きという構造になっている。

中小田井は、庄内川に近いことから、古来より河川の氾濫に悩まされていたところである。そのため、歴史的建造物にも洪水を意識した構造が見られる。2階をすべて物置にせず、居室を設けていることもその工夫の一つである。浸水時に階段を使わずに荷物を2階へ上げられるように、2階の床板がすぐ外れるようになっていたり、仏壇を2階へそのまま巻き上げる構造を備えていたりするものもある[11]

現在は、街道沿いに点在する町家形式の雰囲気を残す建物や土蔵が散見される程度である。この地区の代表的な建物である平手家住宅も、2002年平成14年)に地区内の願王寺境内に移築された。また、狭い街道を挟んだ各所では、個人住宅の建て替え等により集合住宅が立ち並ぶようになり、町並みの風情は失われつつある[12]屋根神様が存在するが同様に消えつつある[13]

世帯数と人口

2019年(平成31年)2月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[2]

丁目 世帯数 人口
中小田井一丁目 607世帯 1,272人
中小田井二丁目 1,206世帯 2,622人
中小田井三丁目 804世帯 1,873人
中小田井四丁目 930世帯 2,041人
中小田井五丁目 1,123世帯 2,382人
4,670世帯 10,190人

人口の変遷

国勢調査による人口の推移

2000年(平成12年) 9,179人 [14]
2005年(平成17年) 10,210人 [15]
2010年(平成22年) 10,413人 [16]
2015年(平成27年) 10,645人 [17]

学区

市立小・中学校に通う場合、学校等は以下の通りとなる[18]。また、公立高等学校に通う場合の学区は以下の通りとなる[19]

丁目 番・番地等 小学校 中学校 高等学校
中小田井一丁目 全域 名古屋市立中小田井小学校 名古屋市立山田中学校 尾張学区
中小田井二丁目 全域
中小田井三丁目 全域
中小田井四丁目 全域
中小田井五丁目 全域

交通

鉄道

主要道路

施設

一丁目

江戸時代末期の中小田井一丁目付近の様子(尾張名所図会

二丁目

  • 中小田井公園[7]
  • 二之条公園[7]
  • 勘堀公園[7]
  • JAなごや中小田井支店[7]
  • 名古屋市立中小田井小学校[7]

三丁目

四丁目

五丁目

その他

日本郵便

脚注

  1. ^ a b 愛知県名古屋市西区の町丁・字一覧”. 人口統計ラボ. 2017年10月7日閲覧。
  2. ^ a b 町・丁目(大字)別、年齢(10歳階級)別公簿人口(全市・区別)”. 名古屋市 (2019年2月20日). 2019年3月10日閲覧。
  3. ^ a b 郵便番号”. 日本郵便. 2019年3月10日閲覧。
  4. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2019年1月6日閲覧。
  5. ^ 名古屋市役所市民経済局地域振興部住民課町名表示係 (2015年10月21日). “西区の町名一覧”. 名古屋市. 2017年10月7日閲覧。
  6. ^ 「小田井地区(岩倉街道)」『名古屋市歴史的景観地区調査報告』歴史的環境研究会、1頁-3頁
  7. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 1989, p. 1508.
  8. ^ 『愛知県史 別編』307頁
  9. ^ a b c 名古屋市計画局 1992, p. 228.
  10. ^ a b c d e f g 名古屋市計画局 1992, p. 765.
  11. ^ 名古屋市教育委員会、2017年、68 - 69頁
  12. ^ 名古屋市教育委員会、2017年、64頁
  13. ^ 池田誠一. “岩倉街道…枇杷島橋から中小田井へ” (PDF). 日本電気協会中部支部. pp. 3-4. 2017年12月6日閲覧。
  14. ^ 名古屋市役所総務局企画部統計課統計係 (2005年7月1日). “(刊行物)名古屋の町(大字)・丁目別人口 (平成12年国勢調査) 西区” (xls). 2017年10月8日閲覧。
  15. ^ 名古屋市役所総務局企画部統計課統計係 (2007年6月29日). “平成17年国勢調査 名古屋の町(大字)別・年齢別人口 西区” (xls). 2017年10月8日閲覧。
  16. ^ 名古屋市役所総務局企画部統計課統計係 (2012年6月29日). “平成22年国勢調査 名古屋の町(大字)別・年齢別人口 西区” (xls). 2017年10月8日閲覧。
  17. ^ 名古屋市役所総務局企画部統計課統計係 (2017年7月7日). “平成27年国勢調査 名古屋の町(大字)別・年齢別人口” (xls). 2017年10月8日閲覧。
  18. ^ 市立小・中学校の通学区域一覧”. 名古屋市 (2018年11月10日). 2019年1月14日閲覧。
  19. ^ 平成29年度以降の愛知県公立高等学校(全日制課程)入学者選抜における通学区域並びに群及びグループ分け案について”. 愛知県教育委員会 (2015年2月16日). 2019年1月14日閲覧。
  20. ^ 山田地区名古屋市合併30周年記念事業実行委員会記念誌部会 1985, p. 268.
  21. ^ 山田地区名古屋市合併30周年記念事業実行委員会記念誌部会 1985, p. 269.
  22. ^ a b c 山田地区名古屋市合併30周年記念事業実行委員会記念誌部会 1985, p. 266.
  23. ^ a b 山田地区名古屋市合併30周年記念事業実行委員会記念誌部会 1985, p. 265.
  24. ^ a b 山田地区名古屋市合併30周年記念事業実行委員会記念誌部会 1985, p. 203.
  25. ^ 郵便番号簿 平成29年度版 - 日本郵便. 2019年03月10日閲覧 (PDF)

参考文献

  • 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 23 愛知県』角川書店、1989年3月8日。ISBN 4-04-001230-5 
  • 名古屋市計画局『なごやの町名』名古屋市計画局、1992年3月31日。全国書誌番号:93012879 
  • 山田地区名古屋市合併30周年記念事業実行委員会記念誌部会 編『山田地区30年のあゆみ』山田地区名古屋市合併30周年記念事業実行委員会、1985年9月30日。 
  • 『名古屋市歴史文化基本構想』名古屋市教育委員会、2017年

関連項目

外部リンク

  • ウィキメディア・コモンズには、中小田井に関するカテゴリがあります。


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