中世日本文学の研究者として
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「勢田勝郭」の記事における「中世日本文学の研究者として」の解説
1948年(昭和23年)生まれ、和歌山県出身。岡山大学法文学部文学科に進み、1974年に卒業。大学院に進学し、1976年(昭和51年)に岡山大学大学院 文学研究科 国文学を修了する。津山工業高等専門学校(以下、津山高専)講師、助教授を経て奈良工業高等専門学校(以下、奈良高専)で助教授、教授を歴任。この間、2001年に安田女子大学で論文博士により博士(文学)の学位を取得。2012年3月に奈良高専を定年退職し、後に同校名誉教授となる。 1983年には橋本市にある応其寺に所蔵された『無言抄』について論文を発表。1984年には赤羽学と共著で『無言抄』や『匠材集』を出版。1992年から1995年にかけては、『連歌の新研究』を刊行する。これは論考編と3冊の索引編で構成されており、『論考編』では春秋を3句以上連続させる傾向が南北朝時代からあったことを指摘している。 勢田本人曰く、1980年(昭和55年)から「連歌句集、百韻、千句の本文をパーソナルコンピュータ用にデータ入力してきた」といい。前述の『連歌の新研究』にもコンピュータを利用して分析を行っている。1990年8月に開催された津山高専のコンピュータ教育講座では、講師の一人を務めている。1993年には和歌・連歌・俳諧の用例検索システム「Keiko」を発表。1994年と1995年には勢田による和歌検索システム「Keiko-W」が発売されている。 2002年(平成14年)には和歌・連歌・俳諧のデータベースを国際日本文化研究センターに寄贈しており、2002年度から一般公開されている。さらに連歌研究支援用例検索システム「Keiko II-R」とその俳諧バージョン「Keiko II-H」が国際日本文化研究センターでCD-ROMが配布され、連歌と俳諧のデータベースは山田奨治と岩井茂樹が作成した連歌語彙連想データベースに用いられた。一方で、2003年には和歌山県橋本市の前田邸が所蔵している俳諧や石門心学の資料について、調査と研究を開始している。
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