不規則動詞一覧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 14:09 UTC 版)
「お~になる」「~れる・られる」(尊敬語)、「お~する」(謙譲語)、「~ます」(丁寧語)のようにいろいろな語に適用できる一般的な語形(一般形)ではなく、特定の語形(特定形。補充形とも言える)が用いられる動詞とその特定形の一覧を示す。ただし特定形に限定されず一般形を使える場合も多いことから、「三省堂 Web Dictionary」の一覧表において一般形が挙げられず特定形のみ示されているケースを太字で示す。 (注)空欄は一般形のみ存在するケース。「-」は一般形も存在しないケース。一般尊敬語謙譲語丁寧語会う お目に掛かるお目もじする 与えるやる 差し上げる上げる献上する献呈する献じる進呈する 上げる ある - - ござる 言う おっしゃる 申し上げる申す 行く いらっしゃるおいでになるお越しになる. 伺う参上する上がる参る いる いらっしゃるおいでになるおられる おる 受ける 拝受する 思う 思し召す 存じる 買う お求めになる求められる - 求める 借りる 拝借する 聞く (~が)お耳に入る 伺う承る拝聴する 着る 召すお召しになる - 来る いらっしゃるおいでになる見えるお見えになるお越しになる 参る くれる 下さる賜わる - 死ぬ お亡くなりになる亡くなられる逝去する - 亡くなる 知らせる お耳に入れる 知る ご存じだ 存じる存じ上げる承知する する なさるあそばす いたす 訪ねる 伺う参上する上がるお邪魔する 尋ねる 食べる 召し上がる上がる 頂く頂戴する 飲む 寝る お休みになる休まれる - 休む 見せる お目に掛けるご覧に入れる 見る ご覧になる 拝見する 命じる 仰せ付ける - もらう 頂く頂戴する賜わる拝受する 読む 拝読する ^ 表中の「-」は、特定形が無く「お~する」の一般形も作れないケース(<向かう先>に人物が想定できない動詞、あるいは<向かう先>に人物があっても慣習上使われなくなった場合)。 ^ あまり使われない女性語 ^ 旧来の規範では謙譲語とされていたが「謙譲語から美化語に向かう意味的な変化」が定着しつつあり、文化審議会答申「敬語の指針」において敬語意識の多様性に留意すべき一例とされた。 ^ 「敬語の指針」では「行かれる」で相手に対する敬語の程度が十分な地域もあれば不十分になりかねない地域(例:東京圏)もあることを例示し、敬語には地域差があることを指摘した(参照:敬語#方言における敬語表現)。「お行きになる」は統語的に間違いではないが慣習上あまり使われない。 ^ 「おる」と「おられる」の用法は地域差が大きい。「おる」は元々西日本的な表現であり、「おられる」も西日本で多用される。「いる」を常用する東日本では「おる」は謙譲語であるとの意識が強く、「おられる」に抵抗を持つ者もいる。また京阪地域では「おる」は軽い軽蔑語・謙譲語に用いられ本来尊敬語には用いられないが、共通語の影響から現在では「おられる」が多用されている(参照:おられる - ウィクショナリー日本語版)。「いられる」は統語的に間違いではないが、共通語では慣習上ほとんど使われない。 ^ 主に書き言葉として使用 ^ あまり使われない ^ 主に書き言葉として使用 ^ 日本国語大辞典(小学館)は「尊敬表現や謙譲表現を用いるべき人に対しても、単に「なくなる」ということもできる。」としている。 ^ 「ご存じだ」は「知っている」の尊敬語(参照:「敬語の指針」(文化審議会答申 平成19年2月2日))。 ^ あまり使われない ^ 日常会話ではあまり使われない。 ^ a b 主に書き言葉として使用 ^ 例外として名前等の文字の読み方を尋ねる場合などは「拝読する」ではなく「お読みする」を使う。
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