不正転売容疑
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 04:15 UTC 版)
2017年12月28日には、京都府警がチケットの不正な転売があったとして、フンザの家宅捜索を行った。11月30日に転売目的を隠してファンクラブ向けサイトなどでチケットを大量購入した疑いで転売業者の捜索を行ったところ、フンザはこの業者を含む複数の転売業者に対し、売買成立時の取引手数料を減免していたことが判明、チケットキャンプの規約では転売目的での出品を禁じているが、京都府警は手数料の減免が不正転売を助長した可能性があるとみて、家宅捜索に踏み切っている。 2018年1月11日、共謀して2017年4月中旬に都内のチケット販売会社から転売目的を隠して安室奈美恵のコンサートの電子チケット2人分を他人名義で購入、だまし取ったとして、京都府警はフンザの元社長と大阪市の転売業者の男3人を詐欺容疑で書類送検した。フンザと転売業者は2015年春から取引関係にあり、転売業者をVIPと呼ぶなど手数料を優遇、最終的に手数料を無料にしていた。 この書類送検を受けて、ミクシィは同月24日に新たに第三者による委員会を設置し、フンザ買収の合理性の検証やガバナンス・管理体制等の調査を行うと発表、2月14日に調査結果を公表した。この中で、買収判断に関する調査や意思決定プロセス、買収後の管理体制などには特段の問題が無かったとしながらも、「管理体制の運用面において十分な情報共有が図られていたとは言えない」「レビュテーションリスクに対する配慮が不足していた」と指摘している。また、報告書の中で競合他社によるチケット売買サイトで取引量の多いあるいは取引内容が優良である出品者がチケットキャンプに乗り換えた際に手数料を優遇する「VIP会員」の制度が会員規約に明文化しない形で存在、認定基準もフンザの従業員の裁量に任されていたことやサイト上で公表されていなかったこともあり、ミクシィ側が買収時にこの制度を確認できず、確認できたのも2016年12月になってからだったことが分かった。この制度に対しミクシィ代表からの意向で2017年2月に営業部門を廃止し新規VIP会員の獲得を中止、同年夏には制度の廃止を決定したが、捜査当局から一部のVIP会員に対する捜査照会があり、捜査に影響を及ぼすと廃止を見送り、最終的に同年12月には制度自体を廃止している。報告書ではこの制度が高額転売を誘発する制度とは認められないとしながらも、優遇措置が一般に公開されずに存在したこと、高額転売を目的とした取引の排除姿勢を明確にしないまま大量出品者のチケット入手方法を調査しなかったことについて、社会的には非難されてもやむを得ないと指摘している。
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