不正販売疑惑
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 18:19 UTC 版)
現代自動車は海外市場では低価格での販売で「自動車業界の安売り王」と評されているが、これには仕掛けがあった。2007年1月の朝鮮日報の記事によると、現代自動車と子会社の起亜自動車が合計で韓国市場で70%近くのシェアを独占していることを利用して、ディーラーの営業活動を制限し車両価格を急激に引き上げるなどの不公正取引行為を行い、ディーラーや消費者が被害を受けていると公正取引委員会が判定を下したとのことである。現代自動車の車両価格の高騰はここ数年急激になっており、ソナタの場合は平均価格が2000年の1429万ウォン(約185万円)から2003年には1949万ウォン(約252万円)、2006年には2498万ウォン(約323万円)に上昇し、6年で1069万ウォン(約138万円)も価格が上昇したことになる。これについても公正取引委員会は「現代自動車の中・小型車価格が大幅に上がったのは、ライバルとなる輸入車がなく、現代自動車が市場支配力を持っているためだ」と指摘している。現代-起亜自動車グループが国内市場で78%ものシェアを独占していることに加え、韓国政府は高関税戦略で国内市場において、海外企業との競争から自国企業を保護していることが要因となっている。 ソナタの2006年におけるアメリカ市場での価格は約193万円、日本市場では約208万円である。 さらにジェネシスにおいては、韓国国内販売価格5280万ウォンに対してアメリカ市場での販売価格が3万2000ドル(約3100万ウォン)水準で策定された。単純比較では2180万ウォン、韓米両国の税金の差を考慮しても1200万ウォンも国内での販売価格が高く設定されていることから、一部の消費者や並行輸入業者たちは、米国で販売されるジェネシスを韓国に逆輸入しようとする動きを見せている。 なお国際貿易においては、国内価格よりも安い価格で国外で販売することはダンピング行為にあたる。
※この「不正販売疑惑」の解説は、「現代自動車」の解説の一部です。
「不正販売疑惑」を含む「現代自動車」の記事については、「現代自動車」の概要を参照ください。
- 不正販売疑惑のページへのリンク