一日の食生活
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 08:38 UTC 版)
スペイン人は朝食 (Desayuno)、午前の間食(メリエンダ・メディア・マニャーナ、Merienda media Mañana)、昼食(アルムエルソ、Almuerzo)、午後の間食(メリエンダ、Merienda)、夕食 (Cena) と1日に5回の食事を摂るといわれているが、食事の回数は地域ごとに差異がある。 朝食は簡素なコンチネンタル・ブレックファストの形態をとり、カフェ・コン・レチェ(カフェ・オ・レ、cafe con leche)、菓子パン、甘味の無いラスクが食べられている。チュロス (Churros)、ポーラ (Porra) などの揚げパンとホット・チョコレートを一緒に摂ることも多い。 朝食と昼食の間にボカディーリョ(フランスパンを使ったサンドイッチ、bocadillo)などの軽食を摂り、1日の食事のメインである昼食に備える。ほか、網焼きのソーセージ、トルティージャ(オムレツ、Tortilla)、ヤリイカのフライなどが軽食とされる。 昼食はスープ、米料理や麺、メインディッシュに加えてデザートやコーヒー、紅茶がそろったフルコースの体裁をとり、会話を楽しみながらゆっくりと食事を摂る。 昼食の後にメリエンダをつまみ、夜9時以降に軽めの夕食を摂る。メリエンダはコーヒーと菓子だけで手軽に済まされるが、客が訪れた時には肉料理や魚料理などの手間の掛かるものが供されることもある。 夕食時には仲間や夫婦で居酒屋に行き、あるいは家族と一緒にスープと卵料理ほどの料理を食べる。スペイン人が夕食時に利用する居酒屋(バル、メソン、タスカ、タベルナ)のカウンターには、アンダルシア発祥の一皿サイズの酒肴(タパ、複数形のタパスの語で知られる)が多く並ぶ。居酒屋で安価なタパを取って様々な種類の郷土料理を少しずつ食べる「タペオ(タパをつまむ楽しみ、tapeo)」の文化は、スペインの食文化に欠かせない一要素となっている。 食事の時間が遅い理由についてははっきりしておらず、20世紀初頭までは昼食を正午、夕食を午後7時頃に摂っていた。
※この「一日の食生活」の解説は、「スペイン料理」の解説の一部です。
「一日の食生活」を含む「スペイン料理」の記事については、「スペイン料理」の概要を参照ください。
- 一日の食生活のページへのリンク