モデルとなった車両
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 06:54 UTC 版)
牽引する機関車はC62形である。同形式は実際に特急に用いられた日本国有鉄道最大の蒸気機関車であり、49両がD52形のボイラーを流用して製造された。また、作者が晩年の山陽本線、常磐線でのシーンが情緒的という思い出も深くあることから、このC62が選ばれた。車号に関しては、漫画原作では実在した48号機とされた。そのプレートを原作者松本零士がコレクションとして所有していたためである。汽笛の音も、日本の蒸気機関車らしい音色で設定されている。なお、この48号機は現役当時は常磐線にて平機関区に配置され、日本における蒸気機関車最後の定期特急仕業となるブルートレイン「ゆうづる」牽引の栄誉を授かった1機だった。 テレビシリーズでは実車の最終番号(49号機)に続く架空の50号機とされており、OPでは毎回汽笛と共にヘッドライトを灯す際に「C62 50」というナンバーが堂々と映るシーンから始まる。 劇場版製作では国鉄(当時)とのタイアップも成立し、上野駅 - 烏山駅間に臨時列車として999号(EF65形1000番台牽引による12系客車(どちらも車体裾に「999」のロゴ入り))が走ったこともあって、ミステリー列車的な999号にふさわしい番号を、ということで4に関連する組み合わせの48号機に戻された。またTVスペシャル3作品のOPの前半にはSLやまぐち号を牽引する蒸気機関車C57 1の映像にアニメ版の999号のマークを合成したものが使用されている。 原作版、アニメ版、劇場版それぞれのC62形は全て微妙に異なっている。 原作版 ナンバーはC62 48、デフレクター(除煙板)に999の文字がある。船底テンダー。形態は鉄道模型メーカーであるカツミから当時販売されていた廉価版模型である『ダイヤモンドシリーズC62』に酷似している。1999年の品川で行われたイベント『アニメドリームトレイン1999』では、松本零士所有物として客車の模型とともに展示されていた。 アニメ版 ナンバーはC62 50、正面のナンバープレートが黄色地に黒文字で、商品化された際に最も再現されにくい。デフレクターに黄色いGE999(Galaxy Express 999の略)の文字と、ヘッドマークが赤地に黄色の角ばった999の文字、炭水車にオリジナルのマーク(ゾロ目の優等列車がつける共通のもの)がある。 劇場版 ナンバーはC62 48、ヘッドマークが黒地に白(銀)の角の丸い999の文字。デフレクター・炭水車に特段のマーキングは施されていない。 第1作ではボイラ位置がやや低く煙突が長く描かれている。これらの特徴は当時中・大型旅客機で唯一の稼働機であり、スタッフが実車を参考にしたというC57形のものである。 第2作では砂撒管が三本から二本へと減らされてしまっている(砂捲管が二本のC62は現実には存在しない)。一方、シリンダー排気が右側(正面から見て左側)の方が多い。これはD51形以降の本省式密閉型給水温メ器を搭載した日本国鉄型蒸機に共通の特徴である。 銀河鉄道物語版 ナンバーはC62 48、ヘッドマークは黒地に白だが、999の文字は細めになっている。また原作版同様デフレクターに999の文字がある(過去の映像では赤いヘッドマークをしていたシーンがあり、インターネットアニメ版に近い)。
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