マクスウェルの『電気磁気論』とは? わかりやすく解説

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マクスウェルの『電気磁気論』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 07:52 UTC 版)

専門書」の記事における「マクスウェルの『電気磁気論』」の解説

マクスウェル先人研究、特にマイケル・ファラデー実験的研究ウィリアム・トムソン(後のケルビン卿)の熱流との類似性ジョージ・グリーン数学的解析をもとに、電気と磁気に関するすべての知見1つ数学的枠組みマクスウェル方程式統合した当初全部20方程式があった。マクスウェルは『電気磁気論』(1873年)の中で、これらを8つ集約したマクスウェルその方程式用いて光速で伝わる電磁波存在予想したのである。すなわち、光は電磁波1種に過ぎないということである。マクスウェル理論から、異な周波数を持つ他の種類電磁波存在するはずだという予想導かれた。この予想は、ハインリヒ・ヘルツによっていくつかの巧妙な実験の後、正しいことが確認された。その過程ヘルツは現在電波呼ばれているものを発生検出し、粗い電波アンテナ衛星放送受信アンテナ前身作ったヘンドリック・ローレンツは、適切な境界条件用いて異な媒体における光の反射透過に関するフレネルの式マクスウェルの方程式から導いたまた、マクスウェル理論が、他のモデル失敗した光の分散現象明らかにすることに成功したことを示した。そして、ジョン・ストラット(レイリー卿)とウィラード・ギブズは、マクスウェル理論から導かれ光学方程式光の反射屈折分散について実験結果矛盾しない唯一の自己無撞着説明であることを証明した。こうして光学は、電磁気学という新たな基盤得たヘルツ電磁気学実験的研究は、長く高価なケーブルを必要とせず、電信よりも高速無線通信可能性興味持たせた1890年代には、グリエルモ・マルコーニヘルツ装置無線通信用に改造した1900年にはイギリスフランスの間で初の国際無線通信実現し翌年にはモールス信号による大西洋横断メッセージ送信にも成功した。この技術に目をつけた海運業界は、すぐにこの技術採用したラジオ放送20世紀広く普及し21世紀初頭でもなお普通に使われている。しかし、マクスウェル電磁気学理論熱心に支持したオリヴァー・ヘヴィサイドこそが、その後何十年にもわたってマクスウェル研究理解し応用法示したという点で最も評価されるべき人物である。彼は、電気電信電話電磁波伝搬研究大きな進展もたらしたギブスから独立したヘヴィサイドは、当時流行していたがヘヴィサイドが「反物理的で不自然」だと切り捨てた四元数代わるベクトル解析呼ばれる数学道具一式構築した

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