ベリックの拿捕とは? わかりやすく解説

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ベリックの拿捕

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/12/11 04:42 UTC 版)

ジェノヴァの海戦」の記事における「ベリックの拿捕」の解説

詳細は「1795年3月8日海戦」を参照 1795年初頭イギリス地中海艦隊総司令官であるホサム中将は、艦隊コルシカ島のサン・フィオレンツォ湾からリヴォルノ移動させた。このことはすぐに、フランス海軍トゥーロン基地伝わったフランス15隻の戦列艦、6隻のフリゲート、そしてブリッグコルベット1隻ずつから成る艦隊準備して1795年3月2日出港した 。この艦隊指揮官はピエール・マルタン少将だったが、出港目的はっきりしなかった。輸送艦隊には、イギリスからコルシカ島取り戻すための、5000人の侵略部隊乗艦していたが、この輸送艦隊はトゥーロン出港しなかった。フランス革命期の公安委員会国民公会提出した報告書には、この艦隊は、敵から地中海海運線の安全を確保するためのものだった明記されている。 フランス艦隊は、一連の北東強風により前進阻まれたものの、3月7日早朝にはコルシカ島見え位置まで来た。その時フランス艦隊前方の艦は、イギリスの軍艦が、応急仮設したマストをつけて走っているのを見た。この艦は74門のベリックで、1795年初頭に、ロワーマストが艤装からはずれ、端の方に転がって海に落ちたため、イギリス艦隊の他の艦と共にサン・フィオレンツォ湾で修理受けていた。軍法会議で、マスト折らないための予防策事前に施されていなかったことがわかり、艦長ウィリアム・スミス一等海尉、そして航海長ベリックを首にされた。その後ホサムが艦隊率い、「ベリック」の新艦長にアダム・リトルジョンを任命してマスト仮設し、艦隊と共にリヴォルノ航行させたのであるリトルジョン間もなく、近づいてくる艦隊が、スペインの旗掲げていたにもかかわらずフランスのものである気づき逃走することを決めたマスト仮設であったため、「ベリック」の速度著しく落ちたこのためフランスフリゲートベリックに近づいて、午前11時にアルセスト英語版)が風下回りマスケット銃射程内にある、風下位置した敵艦艦首銃撃した。その後フランスミネルヴ英語版)とヴェスタール(英語版)が、「ベリック」の射程内へと針路変えクォーターデッキへの戦闘態勢整えた正午には、「ベリック」の艤装寸断され、帆はぼろぼろ裂けていた。戦闘中に4人の水兵負傷しリトルジョンバーショット頭部切断された。この戦闘での唯一の戦死者はこのリトルジョンだった。指揮海尉のネズビット・パーマーにゆだねられたが、パーマーは、「ベリック」が満身創痍でとても逃げられないこと、これ以上抵抗役に立たないことから他の士官との協議決意しその後ベリック」の旗を下ろすように命じた。「アルセスト」の負傷者は、艦長と他の士官入れて8人だった。降伏により、ベリック士官乗員は、何隻かのフランス艦に分乗した。 3月8日フランス艦隊サント=マルゲリート島(英語版)沖に2日前に姿を見せたという知らせがホサムに届いた。同じ日、より詳しい情報もたらされスループの「モセール」がホサムの投錨地に近寄ってきて、北西方向にいた艦隊向けて信号掲げた。ホサムの報告によれば信号艦隊に南に向かうように指示出していたという。ホサムはただちに艦の艫綱解いて3月9日早朝に海に出てコルシカ島向かったその時点では、「ベリック」がどのような運命たどったのかをまだ知らなかったため、ホサムはブリッグのタールトン(英語版)をサン・フィオレンツォに派遣し、「ベリック」にカップ・コルス沖で自分たちと合流すよう指示を出すことにした。タールトンはその夜報告持ち帰り、ホサムに「ベリック」が拿捕されたこと、フランス艦隊最新思われる位置伝えた。そのためホサムは針路変更し北西目指した。翌3月10日の朝、イギリス艦隊視野フランス艦隊入ってきた。そこでフランス艦隊南西風に逆らいながら、トゥーロン向かって北方にZ字状に間切りをして進んだ

※この「ベリックの拿捕」の解説は、「ジェノヴァの海戦」の解説の一部です。
「ベリックの拿捕」を含む「ジェノヴァの海戦」の記事については、「ジェノヴァの海戦」の概要を参照ください。

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