プレ退廃芸術展とプレ大ドイツ芸術展とは? わかりやすく解説

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プレ退廃芸術展とプレ大ドイツ芸術展

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 00:54 UTC 版)

退廃芸術」の記事における「プレ退廃芸術展とプレ大ドイツ芸術展」の解説

この後同様に近代美術収蔵品晒し者にして糾弾する展覧会ドイツ全土開かれたケムニッツでは『われらの魂から生まれたのではない芸術』のタイトルのもと開催された。ハレニュルンベルクでは『恐怖美術館』と銘打たれた。1935年9月にはドレスデンでその名も『退廃芸術展』が開催され全国巡回した。これらは手法目的1937年ミュンヘン退廃芸術展』に先立つ展覧会であった。 さらに、これに対して望ましい作品展示する1937年ミュンヘンの『大ドイツ芸術展』を先取りする展覧会各地開かれている。1934年に「ドイツ文化のための闘争同盟」の一部によりハレ開催され展覧会では、退廃芸術と純粋ドイツ芸術同時に展覧した。ハンス・アドルフ・ビューラーとファイステル=ローメーダはカールスルーエで『純粋ドイツ美術巡回展』を開催している。これらは「一旦退廃美術に眼をくらまされドイツ民族に、純粋ドイツ美術作家たちの作品見せて民族本質偉大さ悟らせる」ためのものであった。 また各地美術館長・職員・美術学校教員ら(その多く国家公務員であった)が、「文化ボルシェヴィズム作品購入責任問われ新しい「職業官吏制度復活法」によってナチ寄り職員差し替えられて職を追われた。特にベルリンナショナル・ギャラリー槍玉上ったナショナル・ギャラリー君主制崩壊後1919年保守派美術評論家反対の中、かつての皇太子宮殿近代美術専門館へと模様替えし、世界公立美術館近代美術館から手本とされるような近代美術館作り上げていた。しかし1933年1909年館長就任以来同時代美術擁護者として知られ館長ルートヴィヒ・ユスティらが異動解雇させられた。ユスティかねてから絵画嵐」の中で攻撃受けていたが、19世紀イタリア画家ミケッティの作品と「イタリア人無名現代画家」の作品15点交換したことが非難浴びた(「無名現代画家」とは、ジョルジョ・デ・キリコアメデオ・モディリアーニたちのことである)。ユスティ以後ナショナル・ギャラリー館長次々に代わったが、館長たちは表現主義者をドイツ民族芸術系譜位置づけるような展示方法講演などによって民族主義者から近代美術弁護し、あるいは目立つ前衛画家作品少しずつ収蔵庫にしまいながら表現主義海外作家らの展示続けていた。ベルリンオリンピックの際には中世から近代美術に至るまでのドイツ芸術特別展組まれ国内外観客多数詰め掛けた。しかしついにオリンピック後1936年8月ナショナル・ギャラリー近代絵画館閉鎖され数日内にドイツ国内美術館における近代美術展示禁止された。 画家ジャーナリストのヴォルフガング・ヴィルリヒは1937年、『芸術神殿清掃』という著書出した。後に国民啓蒙・宣伝省派遣され各地で「退廃芸術作品狩り」を行う彼は、この本で近代美術家の多くを健康でも誠実でもない退廃芸術家だと罵ったが、その書物章立て構成この年ミュンヘン退廃芸術展』の展覧会構成反映されたと思われる

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「プレ退廃芸術展とプレ大ドイツ芸術展」を含む「退廃芸術」の記事については、「退廃芸術」の概要を参照ください。

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