プリウス
世界初のハイブリッド乗用車として1997年10月に発売したこのクルマの名前は、~に先立ってというラテン語に由来する。時代に先駆けてという意味をかけたことはいうまでもない。発売価格は標準車215万円。ナビパッケージ227万円。
キャビンフォワードレイアウトをとる4ドアセダンに搭載したエンジンは、このクルマのために新開発した直4・狭角DOHC・16バルブ、バルブタイミングを可変とした1.5L・1NZ-FXE型で、アトキンソンサイクルを採用。もちろん、ハイブリッドというからには2種類の動力源を持つわけで、このクルマではモーターと組み合わせる。エンジンと電気モーターは新開発のTHS(トヨタハイブリッドシステム)と呼ぶ動力分配システムによって、最適な走行状態を作り出す。通常の発進はモーターだけで行い、強力な加速や高速ではエンジンの駆動力も利用し、下り坂では回生ブレーキをきかせて充電する。THSの構成部品であるニッケル水素バッテリーは、1.2Vのセルを6つ直列に繋いだ7.2Vを1モジュールとし、計40個で288Vと高圧である。したがって、HVバッテリーという呼び方をする。さらにバッテリーの直流電流をモーター・発電機駆動用の交流電流に交換するインバーターを備える。
2000年5月、ビッグマイナーチェンジを行った。大きな改良点はコンパクトな新バッテリーの採用とトランクスルーの装備。バッテリーの形状が円筒から直方体に変わり。搭載していたリヤシート背後のスペースに余裕ができたことが大きい。ほかにも、エンジンパワーの20%アップ、モーターパワーの10%アップなどで加速性能の向上を図り、回生協調ブレーキシステムや電動パワーステアリングなどの改良も実施した。ルックスではバンパーの大型化、フルカラー化、アルミホイールのデザイン変更など。ドアベルト・モールディングも新採用。2001年8月にも小変更を行い、ヨーロッパ仕様と同等の装備を、ベース価格プラス5万円でゲットできるようになった。DVDボイスナビの採用や、新色の追加などもあった。価格は218万円~228万円とわずかにアップした。なお、マイナーチェンジを機にアメリカとカナダ、そしてヨーロッパの一部の国に輸出することになった。
2002年8月、制動時のエネルギー回収量を増加することで、5人乗り量産ガソリン車で世界最高となる低燃費31.0km/L(従来型は29.0km/L)を実現した。また、UVカット機能付きのソフトプライバシーガラスをリヤドア、リヤウインドウに標準装備。Gグレードのフルファブリックシート表皮とドアトリムの柄を変更した。2003年9月、新型に変わった。
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