ブラックバイト
いわゆるアルバイト勤務の従業員に対して、私生活に支障を来すほどの長時間労働や過酷な労働を強いたり、雇用契約や労働基準法の規定に反する違法性が強く疑われる労働を強いたりするアルバイト雇用のあり方の通称。「ブラック企業」にならって提唱された語。
ブラックバイトの典型的なあり方としては、勤務時間に含まない形での時間外労働を強いる、休憩時間を与えない、学生の身で試験や就職活動などを前日に控えていてもシフト変更に応じず出勤を求める、業務中のミスに対して罰金を課す、暴力や暴言を浴びせられる、そもそも賃金が低い、あまつさえ賃金が支払われない、といった要素が挙げられる。
学生は、ブラックバイトに搾取される立場に立たされやすい。労働に関する法的な知識を十分に身に着けていなかたったり、高圧的な指示・命令に逆らえなかったりといった要因が、社会経験のある労働者よりも従順になりやすいためである。あるいは、そうした学生の弱みにつけこんで酷使しようとするあり方がブラックバイトであるともいえる。
ブラック‐バイト
ブラックバイト
ブラックバイト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/10 04:25 UTC 版)
ブラックバイト(英語:exploitative part-time jobs)とは、日本に存在するアルバイトのうち違法性のあるもの、つまり「ブラック企業のアルバイト版」と言える。具体的には「学生が学生らしい生活を送れなくなってしまうアルバイト」を指す[1]。例えば18歳未満の労働者は、22時から5時までのいわゆる「深夜帯労働」が禁止されている。また、18歳以上の労働者についても1週間で40時間以上(休憩時間を除く)1日で8時間以上(休憩委時間を除く)の労働が禁止されている。
- ^ “ブラックバイトとは|ブラックバイトユニオン”. blackarbeit-union.com. ブラックバイトユニオン. 2022年5月16日閲覧。
- ^ 今野晴貴『ブラックバイト』岩波書店、2016年4月、48頁。
- ^ a b c d e f “アルバイトを雇う際、始める前に知っておきたいポイント|確かめよう労働条件:労働条件に関する総合情報サイト|厚生労働省”. www.check-roudou.mhlw.go.jp. 2022年5月16日閲覧。
- ^ 2014年8月2日付『中日新聞』朝刊29面
- ^ 今野晴貴『ブラックバイト』岩波書店、2016年4月、58-59頁。
- ^ a b “学生アルバイトの労働条件の確保について要請しました |報道発表資料|厚生労働省”. www.mhlw.go.jp. 2022年5月16日閲覧。
- ^ a b 今野晴貴『ブラックバイト』岩波書店、2016年4月、182-201頁。
- ^ “外食産業はお手上げ!「ブラックバイト・ハンター」の猛威”. FACTA ONLINE. 2022年5月16日閲覧。
- ^ 大内裕和 (2015年5月29日). “視点・論点「広がる"ブラックバイト"」”. NHKオンライン (NHK) 2017年5月22日閲覧。
- ^ “上司「それなら死んじまえ」ディズニーランド側が敗訴、キャストへの非情な言動が露呈”. Business Journal. (2022年3月30日). 非専門家向けの内容要旨
- ^ “すき家「ワンオペ廃止」発表 従業員が死亡 「一部店舗で続いていた」実態を証言”. YAHOO!ニュース. (2022年6月3日). 非専門家向けの内容要旨
- ^ “「しゃぶしゃぶ温野菜」で大学生刺傷事件 なぜブラックバイトは暴力的になるのか”. YAHOO!ニュース. (2016年6月22日). 非専門家向けの内容要旨
- ^ オーディオ・ビジュアル - アジア太平洋資料センター
- ^ ブラックバイト (大内裕和・他) - 版元ドットコム
- ^ マンガ ほんとに怖いブラックバイト - 宝島チャンネル
- 1 ブラックバイトとは
- 2 ブラックバイトの概要
- 3 書籍
ブラックバイト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 02:45 UTC 版)
詳細は「ブラックバイト」を参照 「ブラック企業」から派生して、アルバイトやパートタイマーでも、従業員の休みや定期試験や子供の学校行事といった、従業員の希望を無視した勤務体系を組んだり、長時間労働をさせたりといった働かせ方をさせる「ブラックバイト」という呼称が登場してきている。 特に高校生や大学生のアルバイトの場合、学業を優先すべきにも関わらず「試験前なのに休めない」といった声があり、中にはそれが原因で、高等学校や大学の中退を余儀なくされたケースまである。 このような状況に甘んじてしまう背景には、 正社員または契約社員が行うべき業務を、アルバイトで代用している 社会経験のほとんどない労働者の知識不足につけ入る(特に法律面の無知など) 労働者の資金難(仕送り減、ひとり親世帯、就活費用など) バイト・フリーター間の競争激化による再雇用が難しい現実 がある。またアルバイトに対する年長者(学生の親世代など)の意識に「嫌なら辞めればいい」「バイトは気楽」といったジェネレーションギャップがあるため、苦境が伝わりにくいとも指摘されている。
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