ブハラ・ユダヤ人の料理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/08/20 17:53 UTC 版)
「ウズベキスタン料理」の記事における「ブハラ・ユダヤ人の料理」の解説
ブハラ・ユダヤ人の料理はウズベキスタンに住むユダヤ人によりカシュルート (ユダヤ人の食事規定)に則って作られる料理である。代表的なブハラ・ユダヤ人の料理としては「オシ・サバ」 (oshi sabo、オシ・サヴァ - osh savoとも表記) と呼ばれる、一晩かけてゆっくりと鍋で調理した料理であり、安息日の昼食に温かい状態で食べる。オシ・サバは肉、米、野菜の他、甘みと酸味を加えるため果物を入れて作られる。食事における役割 (安息日に火を使えないユダヤ人家庭で食べられる温かい食事)とその材料 (一晩調理した肉、米、野菜)から、オシ・サバはチョレントやハミーンのブハラ版にあたると考えられている。 ブハラ・ユダヤ人料理にはオシ・サバの他に以下の料理がある。 オシュ・プロフ (Osh palov) - ブハラ・ユダヤ風プロフ。平日に食される料理で、牛肉と鶏肉を用いて作る。 バフシュ (Bakhsh) - 緑のプロフ。牛肉、鶏肉と米に緑のハーブ (コリアンダー、パセリ、ディルなど)を加えて作る。バフシュには2種類あり、バフシ・ハルタギ (bakhshi khaltagi) はユダヤ式に材料を小さな袋に詰め、沸騰した湯やスープの入ったポットに浸して炊く。バフシ・デギ (bakhshi degi) は通常のプロフのようにカザンで作る。バフシ・ハルタギはあらかじめ調理しておいて安息日に提供することもできる。 ハルタ・サヴァ (Khalta savo) - 袋の中で調理した料理 (通常米、肉、野菜を用い、時にドライフルーツを加えることもある)。 ヤフニ (Yakhni) - 牛肉と鶏肉の2種類の肉を茹でて作る料理。取り分けずにそのままテーブルに運ばれ、その場で切り分けた後、だし汁やゆでた野菜を添えて供される。安息日の主菜として出される。 コフ・ラガン (Kov roghan) - 揚げた鶏肉の上にフライドポテトを載せたもの。 セルカニス (Sirkoniz) - 米をニンニクとともに炒めた料理。プロフの1種。 オシ・ピヤージ (Oshi piyozi) - 玉ねぎに詰め物をした料理。 シュラフ (Shulah) - ブハラ風リゾット。 バイジャン (Boyjon) - 食塩とニンニクのみを用いたナスのピューレ。ブハラ・ユダヤ人の家庭では金曜の夜の食事の伝統料理な前菜。 スラタフ・ブハリ (Slotah Bukhori) - トマト、キュウリ、青ネギにコリアンダー、食塩、コショウ、レモン果汁を加えて作るサラダ。レタスや唐辛子を加えて作ることもある。 ナニ・タキ (Noni Toki) - 中華鍋のような丸みのある鍋の裏側を利用して作る薄く香ばしいナン。作り方からも分かる通り、表面は球面状になる。 金曜の夜の食事に出される、ニンニクソースを使った揚げ魚の料理。「全てのブハラ人の安息日はニンニクとコリアンダーをつぶして作ったソースをたっぷりとかけた揚げ魚の料理で祝われる。」ブハラ方言では、この料理は「マイ・ビリアン (mai birion)」もしくは「マイ・ビリアン・アヴィ・シール (mai birion ovi sir)」と呼ばれる。マイ・ビリアンは揚げた魚を、アヴィ・シールはニンニクソース (字義通りにはニンニク水)を意味する。揚げたナンを残ったニンニクソースに浸したものはナニ・シール (Noni-sir) と呼ばれる。
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