フォルトナ国
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 12:02 UTC 版)
ニナ / アリシャ・セス・フォルトナ フォルトナ国城下ダヤに暮らしていた孤児の少女。珍しい瑠璃色の瞳を持つため、前髪で顔を隠し、少年のふりをしていた。五年前の流行り病で両親を亡くし、同じく孤児になったサジ、コリンの兄弟と暮らしていたが、コリンの病死後サジに騙されアズールに買われ、事故死した王女アリシャ姫に成り代わることを求められる。アリシャ姫としては15歳。 天真爛漫でおてんばな性格。孤児ゆえに教養は何もなかったが、三か月足らずで巫女の知識をすべて覚え、王女としての振る舞い方を身に付けていくが、まだまだ猛勉強中。アリシャ姫とは瞳の色以外一切似ていないが、顔がほとんど知られていないため入れ替わりの事実は気づかれていない。本来の髪は短いので、長い髪の付け毛で隠している。 アリシャに成り代わって約3か月、巫女としての知識や王女としての作法、教養を猛勉強するうちに、アズールに心惹かれていく。アズールのいるフォルトナを守るために、太上皇の協力のもと一人ガルガダに旅立つ。 アズール・セス・フォルトナ 声 - 梅原裕一郎 フォルトナ国第二王子。灰金色の瞳が特徴。ガルガダに嫁ぐことになったアリシャを星離宮から王宮に連れてくる途中、アリシャ姫の乗った馬車が崖下に転落し、身代わりとしてニナを連れてくる。三か月間アリシャ姫の教育係を務める。 実は4歳で事故死した本物のアズールに成り代わった別人。王子の死を隠すために連れてこられ、十年間太上皇のもとで「この国のために生き、尽くす。決して何かを望んだり欲したりしてはならない」と厳しく教育され、13歳の頃には臣下から大きく期待され、17歳で連隊を率いるほどにまでの聡明さを持つ。しかし現王妃にムフルムが生まれたことで自身の存在意義を見失い、自分も他者も人形(コマ)だと思うようになる。当初ニナのことはいずれ死なせるだけの人形ととらえていたが、ニナのことは初めて欲しいと思い、アリシャ姫の婚姻を白紙にできないか奔走する。 太上皇(たいじょうこう) 現王の祖父、アズール、アリシャ、ムフルムの曽祖父にあたる。徒歩で半日ほどの距離にある赤い屋根の離宮で暮らしている。十年前は普通に歩けていたが、現在は腐毒のために両足が不自由になり、寝所との往復ができる程度。 本物のアズールの死後に連れてこられた現在のアズールを十年間離宮で育て、この国のために生きるように教育する。アズールを救いたいと嘆願に来たニナの振る舞いから、アリシャ姫ではないと見抜き、地下牢に入れるが、元々劣悪な環境で生きてきたニナにはまったく効果がなく、また自身の命よりもアズールなど入れ替わりの事実を知る者の命を優先する姿を見て、「”アリシャ”であればフォルトナを救える」とニナを導く。ニナのことを「紛い物で特異だからこそアズールを動かす風になる」と評し、ニナの力になる。 その後、ニナが一人でガルガダに向かう際に、配下のヒカミを侍女につける。 ムフルム フォルトナ国第一王子。表向きはアズール、アリシャの異母弟にあたる。身長はニナの腰の辺りまでだが、体系はニナに言わせると「金持ちのちっさいおっさん」のようなむっちり体形。アズールのことを兄として慕い、憧れているが、自分の凡庸さを強く自覚しているため「アズールが王になればよい」と素直になれず、尊大に振る舞っていた。王女教育の疲れから部屋を抜け出したニナと出会い、共に過ごすうちに、素直にアズールを兄と慕えるようになる。ニナのことは王女として変わっていると言うが、姉として慕う。 フォルトナ王 現在のフォルトナ王。太上皇の孫にあたる。もとの正室との間にアズールを、亡き第三王妃との間にアリシャを、現王妃との間にムフルムをもうける。シャタルに夢中で、それゆえに4歳だった本物のアズールを死なせたが、自身の誕生祝が近かったことから「王子の死は不吉」だと身代わりを連れてこさせる。その身代わりであるアズールの優秀さが気に食わず、アズールが国の力になっていることは承知だが排除しようと動いている。側近のボーグ卿の進言からニナのことを「本物のアリシャではない」と疑い、問い詰めたが、ニナの機転により本物のアリシャだと認める。 フォルトナ王妃 ムフルムの母親。ムフルムを王にしようと動き、あからさまにアズールを嫌っているが、アズールの優秀さは認めており、ムフルムが即位した暁には国の力になると考えている。アズールが入れ替わっていることは知らない。アズールからすると、裏表がなく真っ正直で、正面からしか来ないので、むしろ好感を持っている。
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