ピアノ協奏曲第19番とは? わかりやすく解説

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モーツァルト:ピアノ協奏曲 第19番 ヘ長調

英語表記/番号出版情報
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第19番 ヘ長調Konzert für Klavier und Orchester Nr.19 F-Dur K.459作曲年1784年 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章 Mov.1 Allegro1230秒 No Image
2 第2楽章 Mov.2 Allegretto8分00 No Image
3 第3楽章 Mov.3 Allegro assai8分00 No Image

作品解説

2007年11月 執筆者: 稲田 小絵子

 モーツァルト自作品目によれば、この作品1784年12月11日完成した実り豊かなこの年の6作目となったピアノ協奏曲である。初演時期不明であるが、ちょうど翌日予約演奏会開催されていたので、そのときであったかもしれない
 この作品が《第二戴冠式》と呼ばれるのは、1790年10月15日レオポルト二世戴冠式祝賀祭において、モーツァルト自身によって奏されたという初版譜の記述よる。同時に演奏され第一の《戴冠式》は、1788年作曲の第26番K.537である。
 編成に関しては、第26番と同様にトランペットティンパニと含むことが自作品目録に記されているが、実際にはそれらのパート失われている。別紙書かれたものが紛失したのか、あるいは単に彼が書き間違えた通常モーツァルトヘ長調作品にこれらの楽器使用しない)のか、不明である。
 第1楽章にはカデンツァが、第3楽章にはカデンツァとアインガングが残されている。

 第1楽章アレグロヘ長調2/2拍子協奏ソナタ形式冒頭弦楽器フルート加わっていることから象徴されるように、この快活な楽章では木管楽器効果的に活用されている。
 第2楽章アレグレットハ長調6/8拍子子守唄のように安らかな主題から成るが、途中で木管楽器ピアノによる短い短調部分が2回現れる
 第3楽章:アレグロ・アッサイ、ヘ長調2/4拍子冒頭アウフタクト活かした軽やかな主題楽章全体騒がしく飾り立てる一方フーガ風の主題低音伴って重々しく現れ、これらが見事な調和見せている。


ピアノ協奏曲第19番 (モーツァルト)

(ピアノ協奏曲第19番 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/28 03:21 UTC 版)

ピアノ協奏曲第19番 ヘ長調 K. 459 は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト1784年に作曲したピアノ協奏曲。『第2戴冠式』(2. Krönungskonzert)の愛称で知られる。

概要

音楽・音声外部リンク
全曲を試聴する
Mozart - Piano Concerto No.19 K.459 - レティシャ・ハーン(P)、フリードリヒ・プファイファー指揮ソフィア・フィルハーモニー管弦楽団による演奏。当該ピアノ独奏者自身の公式YouTube。

本作は1784年12月11日ウィーンで作曲され、1784年に一気に書かれた6曲のピアノ協奏曲の最後を飾る作品であり、モーツァルトがピアニストとしての自活を賭けて自身の演奏会で弾くために作曲されたものである。

愛称の由来

第2戴冠式』という愛称は、1790年10月15日レオポルト2世戴冠式を祝して催された演奏会で、モーツァルトが第26番『戴冠式』(K. 537)と共に本作を演奏したためにそう呼ばれるようになった。

楽器編成

独奏ピアノオーボエ2、フルート1、ファゴット2、ホルン2、弦五部

音楽・音声外部リンク
全曲を試聴する《Tp・Timp付加演奏収録版》
第1楽章第2楽章第3楽章
アルテュール・スホーンデルヴルト(P&指揮)、アンサンブル・クリストフォリによる演奏。YouTubeアートトラック公式収集による。

なお、作品目録に明記されているトランペットティンパニのパートは自筆譜には無いうえ、パート譜も発見されていない。だが、ヘ長調の作品ではほとんどこれらの楽器を用いていないという点から誤記の可能性も残る。

オランダのピアニストであるアルテュール・スホーンデルヴィルトオランダ語版はトランペットとティンパニを両端楽章に入れた録音(Accent、2013年)を発表しており、この録音については現在YouTube上にて公開されている《右記リンク群より試聴可能》。

曲の構成

全3楽章、演奏時間は約28分。なお、第1楽章と第3楽章にはモーツァルト自身のカデンツァがある。

  • 第2楽章 アレグレット
    ハ長調、8分の6拍子、展開部を欠いたソナタ形式(またはソナタ形式風の二部形式)。
    穏やかな長調主題と哀愁感が漂う短調主題が、オーケストラとピアノによって対話するように演奏される。
  • 第3楽章 アレグロ・アッサイ
    ヘ長調、4分の2拍子、ロンド形式
    500小節に及ぶロンドである。基本動機を徹底的に使用しながら、フガートや二重フーガなどの対位法的な手法も交えて巧妙に作り上げられている。

外部リンク



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