パイプ用の葉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/29 02:15 UTC 版)
パイプ煙草の場合、幾つもの葉をブレンドすることで銘柄毎の特徴があり、また加えられる香料によっても特徴が生まれ、愛好家に至っては自らブレンドを楽しんだり、ダビドフのような専門煙草メーカーにブレンドを依頼する場合がある。JTをはじめ世界各地の煙草メーカーはブレンド原料用のパッケージも販売している。 パイプ用の葉のブレンドには、呼び方にやや揺らぎがあるものの、概ね英国風(イギリスタイプ)・欧州風(ヨーロピアンタイプ)・米国風(アメリカンタイプ)の3種類があるが、その各々にはそれぞれ特徴がある。 英国風 水分が多くて香料は使わないか極めて少なく、ただし葉の方は銘柄によって癖の強いラタキア葉やペリック葉を使うなど、タバコ本来の香りを重視している。 欧州風 やや乾燥しており、癖の強い葉は余り使われないが、香料に工夫が見られ香りが特徴的な銘柄が多い。 米国風 乾燥しており香料も様々で、軽めの風味のものから強い風味のものまでバリエーションが広い。欧州風に比べると香料はそれほど強くない。 また使われている葉のブレンドも様々であるため、これらは様々な銘柄を試すしかない。なお原産国が英国ないし米国だからといって、必ずしもブレンドがその通りとは限らず、例えば比較的何処でも販売されている「キャプテンブラック」は米国原産だが、英国風のブレンドである。 このパイプタバコの葉は種類によって異なるが、やや「しっとりと湿っている」ものが主である。このためパイプ喫煙をしていると、「ジュース」と言われるタバコの中の水分や唾液が「チャンバー」下部に溜まることがあり、喫煙を非常に不愉快にさせる。 銘柄によってタバコ本来の葉の味から、お菓子のような甘い風味まで味わえる物まであり、その喫煙スタイルは他の喫煙方法にはない非常に幅広い選択肢を持つ。初めは道具を揃えるのに投資が必要となる(パイプ自体は千円程度から数十万円まである)が、良質なパイプ数本を揃えてローテーションさせることで、一本のパイプは数年から数十年は使える。また紙巻煙草と比べて吸殻(=ゴミ)の少量化にも繋がる。 リボンカット 最も一般的なカット方法。刻み幅が2~3mm、長さが数センチのリボン状。 ファインカット 紙巻たばこと同様の細かい刻み。小ぶりのパイプでのショートスモーキングに向く。 ロングカット リボンカットやファインカットで刻みが長いもの。 コースカット (またはラフ・カット、ブロードカットとも)不規則な荒いカット。 フレイクカット ブロック状に圧縮して熟成させたケーキと呼ばれるたばこを2mm程度の厚さにスライスした形状。板状で喫煙前には良く揉み解すのが一般的。 キューブカット 2mm前後の立方体にカットされたもの。フレイクカットをさらに刻んだものである。同様に喫煙前には揉み解すのが一般的。 グラニュレイテッドカット キューブカットをあらかじめある程度ほぐしてあるもの。 クランブルケーキ フレイクカット前のケーキ形状そのもの。ブロック状のたばこをほぐして喫煙する。 ロープたばこ/ツイストたばこ タバコをロープ状に丸めて熟成させたもの。ナイフで切り取り揉みほぐして喫煙する。
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