パイクスピークでの活動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/03 07:59 UTC 版)
田嶋は1988年から自らが代表を務める「モンスター・スポーツ」を率いて、アメリカのパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムアンリミテッドクラスに参戦し、1995年および2006年から2011年まで6年連続で総合優勝を飾っている(1995年と2006年はスズキ・エスクード、2007年・2008年はスズキ・XL7、2009から2011年はスズキ・SX4を使用)。2012年以降は、自ら代表幹事を務める「電気自動車普及協議会(APEV)」がスポンサーとなって製作されたオリジナルのレース用電気自動車「E-RUNNER」シリーズで「TEAM APEV with MONSTER SPORT」のエントリー名で参戦している。1988年から2001年までと2006年以降は代表の田嶋自身がドライバーとして出場している。 使用する車両は一応市販車の名が冠せられているが、実際は全くの別物である。鋼管スペースフレームにCFRPとケブラー製のカウルを被せ、エンジンはリヤミッドシップ配置で、ドライバーズシートは中央に置かれる。車体の前後にエンジンを搭載したツインエンジン仕様となっていた時代(1989年 - 1997年、2000年)もあった。標高が上がって、大気中の酸素濃度が希薄になっても十分な出力が確保できるようにエンジンの出力は非常に大きく、2008年モデルでは公称1,007馬力を発生する。 田嶋のチームは1993年まではツインエンジン・カルタスで参戦、1994年にベースマシンをエスクードに変更し、翌1995年には初の総合優勝を果たした。以後も継続して挑戦を続け、最大のライバルであったトヨタとロッド・ミレン(英語版)が1999年を最後に参加しなくなった後のアンリミテッドクラスでは常勝チームとなり、2006年には「エスクード・ヒルクライム・スペシャル」、2007年と2008年は「XL7・ヒルクライム・スペシャル」、2009年 - 2011年はSX4で参戦し、6年連続の総合優勝に輝いた。また短縮でないコースで初めて10分を切った。2012年はオリジナルの電気自動車「モンスタースポーツ E-RUNNER パイクスピークスペシャル」で総合優勝を狙ったがモーターのトラブルによりリタイヤした。2016年には「2016 Tajima Rimac E-Runner Concept_One」で挑んだがバッテリーの温度上昇にまつわるトラブルと、雹が降るという悪天候で苦戦を強いられ、エレクトリック・モディファイドクラス3位で終わった。
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