テレビの世界へ
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テレビドラマ初出演は、1953年、NHK『竜舌蘭の誓い』とされる。本名の山岡比佐乃での主演作であった。以後、脇役を中心に、多くのテレビドラマに出演する傍ら、契約が切れる1960年代中盤まで日活の映画にも数多く出演した。1966年には、主演映画『こころの山脈』も公開され、女優としてステップアップしていった。 1970年の『ありがとう』で役者としての人気を決定付ける(娘役は水前寺清子であった)。ドラマは水前寺とのコンビがウケ、視聴率50%を突破して「怪物ドラマ」と呼ばれた(この作品を契機に森光子や京塚昌子らとともに、白い割烹着が似合う「日本を代表するお母さん女優」として地位を確立)。 以後、多くのホームドラマで母親役を演じ続けて「日本のお母さん」として慕われた(特にTBS系列のホームドラマで演じる役柄は人気が高く、代表作といえるものも多い)。 面倒見の良さ、事務所の掃除員やスタッフへ手料理を振舞うなど気前も良く、「お母さん」と慕われていた。 森繁久彌とのコンビによる作品も多く製作されており、左とん平からは「(芸能界の大御所である)森繁先生を叱れるのは山岡さんしかいなかった」とコメントされていた。 「準主役級の脇役」としての印象が強いが、1970年代以降は主演が多かった。また二時間ドラマの主演も多かった。 TBS火曜9時枠の連続ドラマには、1972年10月~1973年9月の『みんなで7人』(この作品のみ9時30分からの放送)から1976年9月~1977年4月の『三男三女婿一匹(第1シリーズ)』まで、途切れることなく連続して出演している。この内『みんなで7人』、『家族あわせ』(1974年10月〜1975年3月)、『いごこち満点』(1976年4月~9月)はトップクレジットの主演作で、『あんたがたどこさ(第1シリーズ)』(1973年10月~1974年3月)、『あんたがたどこさ(第2シリーズ)』(1975年4月~9月)、『 三男三女婿一匹(第1シリーズ)』の3作は、森繁久彌との夫婦役で森繁に次ぐ準主役での出演であった。 森光子をはじめ、杉村春子、奈良岡朋子、八千草薫、黒柳徹子、池内淳子らとは共演が多かった。また、黒柳や池内、三崎千恵子などとも交流があった。 石井ふく子・橋田壽賀子が関係する作品に起用される機会が多かったため「石井ファミリー(橋田組)」の筆頭格と見なさせていた。 『ミス・マープル』シリーズの吹き替えも好評であり、新劇出身であることを改めて印象付けた。
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