タサ1200形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/01/29 15:41 UTC 版)
「国鉄タサ1200形貨車」の記事における「タサ1200形」の解説
タサ1200形は濃硫酸及び発煙硫酸専用の20t積タンク車として1936年(昭和11年)4月1日から同年7月31日にかけて23両(タサ1200 - タサ1222)が大阪鉄工所、新潟鐵工所の2社で製作された。 その後12両(タサ1200 - タサ1208、タサ1215 - タサ1217)が1941年(昭和16年)8月11日から1951年(昭和26年)8月23日にかけて専用種別変更(濃硫酸→希硫酸)が行われ形式は新形式であるタラ300形(タラ300 - タラ308、タラ310 - タラ313、後述)とされた。その約13年後の1954年(昭和29年)から1955年(昭和30年)11月4日にかけて4両(タラ306、タラ301、タラ303、タラ305)の専用種別が元に戻され(希硫酸→濃硫酸)形式はタサ1200形へ復帰した。この際何故かタラ306のみは続番であるタサ1223が与えられたが他の3両は旧番号へ復帰した。以上合計24両(タサ1200 - タサ1223)がタサ1200形として落成した。 1943年(昭和18年)8月20日に4両(タサ1210 - タサ1213)の専用種別変更(濃硫酸→カセイソーダ液)が行われ形式は新形式であるタム5700形(タム5700 - タム5703、後述)とされた。 1955年(昭和30年)10月17日に1両(タサ1220)の専用種別変更(濃硫酸→カセイソーダ液)が行われ形式は新形式であるタラ420形(タラ420、後述)とされた。 本形式の他に「濃硫酸」又は「濃硫酸及び発煙硫酸」を専用種別とする貨車は、タム400形(418両)、タキ300形(483両)、タキ4000形(351両)、タキ5750形(500両)、タキ46000形(71両)等実に21形式が存在した。 落成時の所有者は、朝鮮鉱業開発、東硫化学工業、日本曹達、新潟硫酸の4社であった。 ドーム付き直円筒型のタンク体は、普通鋼(一般構造用圧延鋼材、SS41現在のSS400)製で荷役方式はタンク上部のマンホール又は積込口からの上入れ、液出管と空気管使用による上出し方式である。 車体色は黒色、寸法関係は全長は8,700mm、実容積は13.7m3、自重は12.0t、換算両数は積車3.0、空車1.0であり、走り装置は一段リンク式の三軸車である。 1970年(昭和45年)4月8日に最後まで在籍した2両(タサ1218 - タサ1219)が廃車となり、同時に形式消滅となった。
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