シリーズのエピソード
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「年末時代劇スペシャル」の記事における「シリーズのエピソード」の解説
豪華なキャスティングを揃え、全9作を数える本シリーズだが、数回にわたって出演した俳優も多い。最も多くの回数出演したのは堤大二郎と本田博太郎の7回。シリーズの顔ともいえる里見浩太朗や副主役級を多く演じた森繁久彌・丹波哲郎らは6回出演している。この他下川辰平・勝野洋・堀内正美も6回出演している。 『白虎隊』『田原坂』『五稜郭』『奇兵隊』『勝海舟』は同じ幕末~明治が舞台で、物語としても関連性があり、同じ表現の脚本や映像流用が随所に見られる。同じ役者が同一人物を演じた例もある。また、その延長線上で劇場公開作品の『幕末青春グラフィティ Ronin 坂本竜馬』から主演の武田鉄矢の特別出演もあった。更に『勝海舟』が放送された翌年(1991年)に『奇兵隊』のプロローグとして『炎の如く 吉田松陰』(主演は風間杜夫でキャストは『奇兵隊』と異なるが、脚本や一部スタッフが同じで『奇兵隊』や『勝海舟』からの映像流用もあり)が山口放送開局記念番組として放送された。結果的に『白虎隊』『田原坂』『五稜郭』『奇兵隊』『勝海舟』『炎の如く 吉田松陰』の6作は幕末を描いた映像作品として物語上の繋がりを持つことになった。『幕末青春グラフィティ Ronin 坂本竜馬』とのシリーズ関連については、『奇兵隊』の終盤と同じく第二次長州征伐の時期が描かれているが、人物設定・物語面で『奇兵隊』と異なる部分も多く、『幕末青春グラフィティ Ronin 坂本竜馬』で主演の武田鉄矢が同じ坂本龍馬役を『奇兵隊』で特別出演したことで、幕末を描いた6作品のシリーズとのスピンオフ効果が成された。 本田博太郎 『白虎隊』『田原坂』で同じ会津藩家老・佐川官兵衛を演じた(『田原坂』では『白虎隊』より映像流用もあり)。 夏八木勲 『白虎隊』『五稜郭』で同じ新選組局長・近藤勇を演じた(『白虎隊』での映像が『奇兵隊』で流用されている)。 堀内正美 『白虎隊』『田原坂』『奇兵隊』と3度に渡って同じ公家の三条実美を演じている(『奇兵隊』では『白虎隊』より映像流用もあり)。 石田信之 『白虎隊』『五稜郭』で同じ江戸幕府最後の将軍・徳川慶喜を演じた。 岡本富士太 『白虎隊』冒頭の桜田門外の変のシーンで襲撃者の薩摩藩士・有村冶左衛門を演じ、そのシーンが『田原坂』で流用。『田原坂』では冶左衛門の兄・有村俊斎(のちの海江田信義)を演じた。 武田鉄矢 1986年(この年の年末に『白虎隊』が放送されている)1月に劇場公開された『幕末青春グラフィティ Ronin 坂本竜馬』で主役の坂本竜馬を演じた。それを視聴したスタッフのオファーで、3年後に『奇兵隊』でも「特別出演」という形で同じ坂本竜馬を演じた。 シリーズの脚本を担当した杉山義法は、分かりにくい幕末の政治情勢を視聴者に対して分かりやすく提示し、感動的なストーリーに仕上げた。いっぽうで、第2弾『白虎隊』では自ら薩摩藩士・西郷吉之助(のちの隆盛)役として出演している(これが第3弾『田原坂』執筆のきっかけともなった)。また、シリーズの顔ともいえる里見浩太朗は、『白虎隊』で会津藩国家老の西郷頼母と『田原坂』で主役の西郷隆盛を演じているが、この頼母と隆盛はルーツを辿ると同じ三河西郷氏に繋がる遠縁である。常連協賛スポンサーは、大林組と大成建設である。
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