サスロ・ザビ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 03:06 UTC 版)
Sasro Zabi 声:藤真秀(THE ORIGIN) デギンの次男。年齢などの詳細は不明(宇宙世紀0068年没説あり)。アニメの準備稿に設定として存在し、世間一般には小説版で初めて名前が登場した。一年戦争時にはすでに死亡しているため、アニメ『機動戦士ガンダム』作中には登場せず、小説版でも文官としての資質が高かった旨が語られるのみである。また、小説版ではギレンがダイクン派との抗争で暗殺されたサスロの死を惜しむ場面があることから、兄弟の中で唯一ギレンが評価していた人物と言える。 『THE ORIGIN』の「シャア・セイラ編」で、ザビ家の次男として初めて本格的に描かれた。その作中での容姿は、デギン譲りの顔立ち(特に鼻)にギレンの目つきの悪さ、ドズルの屈強な体格を併せ持っていた。激情家で気性は荒く、感情を率直に表現する表裏のない性格。ジオン・ズム・ダイクンの非合法活動期には、兄ギレンやランバ・ラルとともに地下活動家としてダイクンに従い暗躍している。勃興期のジオンではムンゾ国民運動部長としてマスコミを牛耳り、ザビ家の支配拡大のための世論操作などを行っており、その仕事ぶりの良さは兄弟も評価するところであった。その一方で、ダイクンの遺児たちを軽視して野放しに取り逃がした妹キシリアを容赦なく咎めて平手打ちにし、弟ドズルにはやりすぎではとたしなめられる一幕もある。しかしサスロとしてはキシリアの慢心を諌めるための行動との意識をもち、逆にドズルへお人好しすぎると叱責するなど、不器用ながらに家族を気遣っている。 その直後、車に仕掛けられた爆弾により暗殺されてしまう。この一件はマスコミ操作により世間ではザビ家と対立するジンバ・ラルの謀略と流布される。ジンバ・ラルはむしろギレンの陰謀ではないかと疑うが、ランバ・ラルはギレンがサスロの才能をむしろ買っていた事から否定している。前述の平手打ちの一件から、彼に怨恨を抱いたキシリアが首謀者と思わせる描写があるが、真相は定かではない。アニメ版の『THE ORIGIN』においては、爆破直後にキシリアを描くシーンが複数あり、爆破の首謀者であるかのような演出がされている。 その死についてギレンは、後に冷淡であったキシリアに対し、「サスロの冥福でも祈ってやれ」と発言している。作者の安彦良和はサスロはザビ家の中では平均的な人物で、安定感のある人間がいなくなったことによりザビ家の不和が際立っていったと語っている。妻子については不明だが、妻の有無はともかく、ドズルの子ミネバが戦後のザビ家唯一の血筋とされていることから、子供はいなかったと見られる。 漫画『ギレン暗殺計画』ではジオン建国に多大な貢献をしたホト・フィーゼラーの口から、サスロは政才に富み、民衆の中に自ら入り意見を汲み上げていたゆえ、まったく逆に単独で熟考を重ねるギレンとは国民からの支持を二分する恐れがあり、国の分断を避けるためザビ家の指示によって暗殺されたと語られ、『THE ORIGIN』とは異なる描写となっている。外見はホト・フィーゼラーの回想の中で、デギンやドズルに似た輪郭のシルエットとして描かれている。
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