サセックス大学での研究
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/22 09:29 UTC 版)
「ハロルド・クロトー」の記事における「サセックス大学での研究」の解説
クロトーはサセックス大学在籍時、主に不安定・半安定な化学種についての分光学的な研究を行っていた。これらの研究では、硫黄やセレン、リンなどの元素と多重結合を形成した炭素を含んでいる化学物質群についての新たな化学分野を誕生させた。その中でも特に重要な成果として、リンに炭素が二重結合または三重結合した新たなリン種を扱う分野が誕生したことが挙げられる。 1975年に同大学の教授となった頃、クロトーはマイクロ波による長鎖炭素化合物の測定を行い、またカナダの天文学者らと共同研究を行ったことで、炭素種が星間空間や赤色巨星などの特定の恒星の大気に比較的大量に含まれていることを明らかにした。 初期にはシアノアセチレン 分子が見つかっただけだったが、1975年から78年にかけて、クロトーのグループはさらに長シアノブタジイン (H-C≡C-C≡C-C≡N) やシアノヘキサトリイン (H-C≡C-C≡C-C≡C-C≡N) のスペクトルデータを得た。またそれらを説明する過程で、フラーレンの存在も見つけた。
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