クロック周波数と消費電力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 19:42 UTC 版)
「Static Random Access Memory」の記事における「クロック周波数と消費電力」の解説
SRAMの電力消費は、どの程度頻繁にアクセスされるかに依存する。頻繁にアクセスされる用途ではDRAMと同程度に電力を消費し、一部のICは最大帯域幅で使用すると何ワットも消費する。一方でアクセス頻度が小さい場合、例えばやや低いクロック周波数で駆動したマイクロプロセッサで利用する場合などは極めて消費電力が低くなり、アクセスがないアイドル状態ではほとんど無視できる程度の電力消費(数マイクロワット)となる。 そのため、電池交換中程度の短時間の電源喪失であれば比較的大容量のキャパシタで駆動できる。 また、保存性のよい小さな電池を内蔵あるいは外部に配置することで不揮発メモリ(NVRAM, コンピュータの時計やBIOS設定情報の保持など)のようにも利用できる(バッテリーバックアップ機能)。フラッシュメモリが一般化する以前には、ゲーム機などのカートリッジ内のセーブデータ用に多用された。 SRAMには主に次のようなものがある。 汎用製品「非同期」インタフェース。28ピンの32k×8ビットのチップ(XXC256 などの名称)や類似の製品。最大16Mビットのチップまである。 「同期」インタフェース。キャッシュメモリなどバースト転送を要求される用途で使用される。最大18Mビット(256k×72ビット)のチップまである。 チップ上への統合RAMまたはキャッシュとしてマイクロコントローラに搭載(通常、32バイトから128KBの容量) 一次キャッシュとしてx86ファミリーや他の高性能マイクロプロセッサに搭載(8KBから数MB) マイクロプロセッサなどのレジスタの実装に使われている。レジスタファイルを参照。 特殊なICやASICに搭載(一般に数KBのオーダー) FPGAやCPLDなどのプログラマブルロジックデバイス プログラマブルロジックデバイスへの応用は、SRAMの高速動作を利用したものであり、記憶セルの状態によってマトリクス状の配線を接続・切断することにより、ゲートアレイとして機能させる。プログラマブルロジックデバイスの一種であるFPGAは、配線だけでなく論理セルの構造もSRAMによるLUT(ルックアップテーブル)で構成されているものもある。
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