クロック同期アルゴリズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 09:29 UTC 版)
「Network Time Protocol」の記事における「クロック同期アルゴリズム」の解説
一般的なNTPクライアントは、1つ以上のNTPサーバに対してポーリングを行う。クライアントは、タイムオフセットとラウンドトリップタイムを計算する。 タイムオフセット θ は、クライアントとサーバのクロック間の絶対時間の差であり、次式で計算される。 θ = ( t 1 − t 0 ) + ( t 2 − t 3 ) 2 {\displaystyle \theta ={(t_{1}-t_{0})+(t_{2}-t_{3}) \over 2}} ラウンドトリップタイム δ は、パケットの往復時間からサーバの処理時間を引いたものであり、次式で計算される。 δ = ( t 3 − t 0 ) − ( t 2 − t 1 ) {\displaystyle \delta ={(t_{3}-t_{0})-(t_{2}-t_{1})}} ここで、 t0 は、クライアントがサーバへリクエストを送信した時刻 t1 は、サーバがクライアントのリクエストを受信した時刻 t2 は、サーバがクライアントへレスポンスを送信した時刻 t3 は、クライアントがサーバのレスポンスを受信した時刻 である:19。 θとδの値はフィルタを通過し、統計的分析が行われる。外れ値は破棄され、残りの候補の中で最も優れた3つの候補から時間オフセットの推定値が導出される。その後、オフセットが徐々に減少するようにクロック周波数が調整され、フィードバックループを形成する:20。 正確な同期化は、往路と復路の通信時間がほぼ等しい場合に達成される。両者に差がある場合は、その差の2分の1が誤差になる可能性がある。極端な例では、通信の往復に合計10秒掛かった場合に最大で約5秒の誤差が発生する。
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