統計的分析
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/25 02:55 UTC 版)
以下の方程式が妥当かどうかは簡単に示せる。 { t i = i ⋅ t G P i = p i ⋅ ( 1 − p ) {\displaystyle \left\{{\begin{array}{l}t_{i}=i\cdot t_{G}\\P_{i}=p^{i}\cdot \left(1-p\right)\end{array}}\right.} ここで t T {\displaystyle t_{T}} は、パケットを送信先まで送達させるのにかかる時間であり、必要な再送を全て含めた時間である。 t i {\displaystyle t_{i}} は、 i {\displaystyle i} 回の再送を伴うフレーム送達にかかる時間である。 t G {\displaystyle t_{G}} は、フレームを送信し、そのACKを受信するまでにかかる時間である。 P i {\displaystyle P_{i}} は、フレーム送信に i {\displaystyle i} 回失敗する確率である。 p {\displaystyle p} は、フレーム送信を1回失敗する確率である。 これらの方程式から1つのフレームを Stop-and-wait ARQ 方式で送達させるのにかかる期待時間を計算すると、次のようになる。 E [ t T ] = t G + ∑ i = 1 ∞ t i ⋅ P i = t G + t G ⋅ ( 1 − p ) ⋅ ∑ i = 1 ∞ i ⋅ p i = t G ⋅ ( 1 + p 1 − p ) {\displaystyle E\left[t_{T}\right]=t_{G}+\sum _{i=1}^{\infty }t_{i}\cdot P_{i}=t_{G}+t_{G}\cdot \left(1-p\right)\cdot \sum _{i=1}^{\infty }i\cdot p^{i}=t_{G}\cdot \left(1+{\frac {p}{1-p}}\right)} この期待時間を使って、利用係数と効率を求めることができる。 ρ = t F E [ t T ] = t F ⋅ ( 1 − p ) t F + t O {\displaystyle \rho ={\frac {t_{F}}{E\left[t_{T}\right]}}={\frac {t_{F}\cdot \left(1-p\right)}{t_{F}+t_{O}}}} η = t I E [ t T ] = ρ ⋅ t I t F {\displaystyle \eta ={\frac {t_{I}}{E\left[t_{T}\right]}}=\rho \cdot {\frac {t_{I}}{t_{F}}}} ここで t I {\displaystyle t_{I}} は、情報ビット列のみを送達させるのにかかる時間である。 t O {\displaystyle t_{O}} は、タイムアウト時間である。 t F {\displaystyle t_{F}} は、パケットの送信(成功か失敗かは問わない)にかかる時間である。
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