ウラン・ウデでの開発
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 06:37 UTC 版)
「Mi-17 (航空機)」の記事における「ウラン・ウデでの開発」の解説
Mi-8AMT/Ми-8АМТMi-171/Ми-171 MAKS'07で展示されたMi-171Sh「テルミナートル」 用途:多目的ヘリコプター 分類:ヘリコプター 設計者: U-UAZ 製造者: U-UAZ 運用者 クロアチア空軍及び防空軍 スロバキア空軍 スーダン警察 チェコ空軍 パキスタン空軍 マレーシア空軍他 初飛行:1991年 生産数:数百機 生産開始:1991年 運用状況:現役 表示 一方、U-UAZでは1991年よりMi-8MTの生産が開始された。その機体は若干の変更を加えられ、新たにMi-8AMTの名称を与えられた。輸出型は、Mi-171と命名された。 Mi-8AMTには、輸送、エアボーン、救急、旅客、空中消火に使用できるよう、各派生型が用意された。エンジンは、Mi-8MTV同様にTV3-117VMが搭載された。機体構造にはいくつかのバリエーションがあるが、輸送機型は従来の半球型ローディング・ランプ扉を大型の平面的なタラップ型扉に変更している。消防機型は4,000lの消火液を搭載することができる。 ウラン・ウデでは1990年代の内に数百機のMi-8AMT/171が製造された。1997年には、Mi-171Aがロシアにおける型式証明を得た。1999年には、Mi-171の中国における運用許可となるFAR-29の型式証明を得た。これにより、Mi-171は中国での陸上および水上における乗客・貨物輸送に使用できるようになった。 また、1997年にはMi-8AMTの輸送強襲ヘリコプター型となるMi-8AMTShもウラン・ウデで初飛行を実施した。U-UAZでは、このMi-8AMTShをMi-171Shの名称の元、攻撃ヘリコプターとして販売している。 Mi-8AMTShでは操縦席の装甲が下部および前部を中心に増加された。ハードポイントは6箇所で、各種武装を搭載できるようになった。機体の後半球は遠隔操作されるPKT機関銃が防禦した。ハードポイントに搭載する武装には、対戦車ミサイルとしては9M120「アターカV」または9K114「シュトゥールム」、空対空ミサイルとしては9K38「イグラ」が主武装に含まれた。これらのミサイルは、4連装ランチャーを利用して8発携行できた。この他、ロケット弾ポッドや爆弾などが搭載できた。電子装備については同じMi-171Shという名称であっても採用国によって異なる仕様が見られた。特に、原型機では機首下に装備されていた電子工学ポッド類が輸出機ではオミットされている場合が多かった。 Mi-8AMTSh/171Shは、1997年のモスクワのMAKS'97とイギリスのファーンボロー'97、および1999年のファーンボロー'99などに出展された。ファーンボロー'99では、「テルミナートル」という愛称を与えられた。Mi-8AMTSh/171Shは同世代のMi-24と同水準に艤装するのに比較的安く済み、また、運用上の柔軟性ではMi-24を上回っている。また、Mi-8の運用実績や導入予定のある国にとっては特に運用しやすい。こうした長所から、Mi-8AMTSh/171Shはアルジェリアやマレーシア、チェコ、クロアチアなどに採用されている。
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