アルバムの種類について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 21:45 UTC 版)
オムニバス・アルバム 複数のアーティストの音源をまとめた音楽アルバムのこと。現在はコンピレーション・アルバムと称されている。 オリジナル・アルバム 収録曲がすべてがそのアルバムのために新たにスタジオでレコーディングされた「新曲」を中心に構成された音楽アルバム。 アルバムに先行してリリースされたシングル曲が一緒に収録される場合もある。 カバー・アルバム 既発表の楽曲を、作者以外のアーティストが新たに演奏・歌唱した音源で構成された音楽アルバムのこと。カバーする側の技量に重点が置かれて制作されることが多い。 一人のアーティストが一人もしくは複数のアーティストの楽曲をカバーする場合と、複数のアーティストが特定のアーティストの楽曲をカバーする場合がある。 コンセプト・アルバム 特定のテーマで作られたそれぞれの楽曲を、一定のコンセプト(枠組み)によって構成している音楽アルバムのこと。以前は「トータル・アルバム」と称していた。 ストーリー仕立てや仮想のライブ、オペラ、ラジオ番組仕立てなどがある。 コンピレーション・アルバム 特定のテーマや一定のコンセプトに基づいて集められた楽曲によって構成された音楽アルバム。以前は「オムニバス・アルバム」と称していた。 多くの場合、様々なアーティストの曲を収録しているが、特定のアーティストやグループの曲だけで構成されたものも少なくない。 アルバム制作開始の時点で既発表の音源で構成されることが多いが、未発表音源が含まれる場合もある。 スタジオ・アルバム レコーディングスタジオで制作されたアルバムのこと。いわゆる一般的に「アルバム」いわれているもの。なお、リミックスなどはボーナストラックを除き、通常含まれない。 稀に録音機材を持ち込んで一般の建物を使用したり、屋外で録音したりする場合もある。 1stアルバム、2ndアルバム…と言う場合、普通はスタジオ・アルバムのみを数えることが多い。 スタジオ・ライブ・アルバム アーティストが通常ライブハウスやホールなどで行うステージさながらの演奏をリハーサルスタジオなどで行い、その音源を収録した音楽アルバムのこと。 全演奏家がスタジオで一斉に演奏したものをいわゆる「一発録り」で録音する場合が多い。 近年は映像を放送・配信・商品化することを目的に録画・録音したものから、音声のみを収録したものも増えている。 スプリット・アルバム 2〜3組のアーティスト(ソロかグループかは問わない)の別々の音源を収録した音楽アルバムのこと。 コンピレーション・アルバムは通常、1組当たり1曲が基本的な構成なのに対し、少数のアーティストやグループによるそれぞれの複数の楽曲を収録していることが異なる。 セルフカバー・アルバム 過去に他のアーティストに提供した楽曲を、作者本人が自分自身で演奏、歌唱した音源を収録した音楽アルバムのこと。 広義では過去にアーティストが自ら演奏し発表した楽曲(必ずしも自作とは限らない)を改めて録音し直した、リメイク音源を収録した音楽アルバムも含まれる。 セルフタイトル・アルバム アーティスト名やグループ名をそのままタイトルにした音楽アルバムのこと。 主にデビュー作品やベスト・アルバムなど、そのアーティストにとって「その作品が特別な作品である」という理由で使用することが多い。 ダブルアルバム アルバム制作時にレコーディングされた楽曲の収録時間がディスク1枚の上限を超えている場合や、ベスト盤など多くの楽曲を収録したい場合に2枚のディスクに分けて組み合わせた音楽アルバムのこと。 オリジナル盤にライブ盤やリミックス盤を同梱して2枚組にする場合もある。 3枚のディスクを1つの容器に入れた「トリプルアルバム」などもあるが、それ以上の複数枚のディスクを1つの箱に入れてリリースしたものはCDボックス、ボックスセットと呼ばれる。 トータル・アルバム 特定のテーマで作られたそれぞれの楽曲を、一定のコンセプト(枠組み)によって全体で一まとまりのものとした音楽アルバムのこと。現在はコンセプト・アルバムと称されている。 トリビュート・アルバム 功績のある人物やグループ(必ずしもミュージシャンとは限らない)に対して称賛するために作られる音楽アルバムのこと。 複数のアーティストによって対象となるオリジナルアーティストの楽曲をカバーしたコンピレーション・アルバムになることが多い。 フルアルバム 収録時間の短いアルバムがミニ・アルバムと呼ばれるのに対し、それ以外の音楽アルバムをフルアルバムと呼ぶことがある。 ミニ・アルバムとフルアルバムの違いには明確な規定はないが、レコード会社はおおよそ6曲前後までならミニ・アルバム、8曲前後からはフルアルバムと呼んでいることが多い。 ベスト・アルバム 基本的には特定のアーティストやグループの過去のヒット曲や代表曲を集めたコンピレーション・アルバムのこと。 あえて未発表曲を収録したり、アーティストの中にはベスト・アルバム用に新曲を数曲用意する場合もある。 ミニ・アルバム シングルより収録曲数が多いが、全体の収録時間の短い音楽アルバムのこと。 「ミニ・アルバム」は和製英語(mini + album)である。EP(Extended Play、エクステンデッド・プレイ)とも呼ばれる。 ライブ・アルバム コンサート会場などで観衆の前で演奏された音源を収録した音楽アルバムのこと。 多くの場合、曲間のMCは編集され、短縮または削除されている。また録音後に間違えた部分を差し替えするなどの修正を行うことも多い。 収録されている曲はスタジオ・アルバム等で収録された音源とは異なり、ライブ音源と呼ばれる。 リミックス・アルバム 複数の既存のオリジナル曲を、オリジナルアーティスト本人もしくは他のアーティスト等が編集して新たな楽曲を生み出し、それらを収録した音楽アルバムのこと。 オリジナル・アルバムをまるごとリミックスしたものや、特定のアーティストやグループのリミックス曲、もしくは複数のアーティストのリミックス曲で構成されたコンピレーション・アルバムなどがある。 複数の楽曲をサンプリングしてメドレーにしたメガミックスを収録したものもある。
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