はやぶさ_(高速フェリー)とは? わかりやすく解説

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はやぶさ (高速フェリー)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/04 02:48 UTC 版)

はやぶさ
基本情報
船種 高速フェリー
船籍 日本
ギリシャ
所有者 船舶整備公団
九四フェリーボート
運用者 九四フェリーボート
建造所 川崎重工業神戸工場
信号符字 JL6301
IMO番号 9106211
経歴
発注 1994年3月30日[1]
起工 1994年
進水 1994年
竣工 1994年
就航 1994年12月21日
要目
総トン数 2,282 トン[2]
載貨重量 570 トン[3]
全長 99.78 m[2]
垂線間長 87.10 m[4]
19.98m[2]
深さ 7.30 m[3]
満載喫水 3.10 m[4]
機関方式 ディーゼル
主機関 高速ディーゼル×4基[2]
キャタピラー3616・3612各2基[3]
推進器 KPJ-169A ウォータージェット推進器×4基[2][4]
出力 18,960kW[3]
最大出力 25,780 PS[4]
最大速力 35.5 ノット[2]
航海速力 30.0 ノット[2]
旅客定員 460名[2]
乗組員 18名[4]
車両搭載数 乗用車94台または12tトラック24台[2]または8.5tトラック32台[3]
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はやぶさは、九四フェリーボートが運航していた高速フェリー愛媛県八幡浜市大分県臼杵市を結ぶ豊予海峡を横断する航路に就航していた。

概要

川崎重工オーストラリアのAMD(Advanced Multihull Design)社からライセンスを受けて建造した波浪貫通型高速双胴船(ウェーブピアサー)で、国内初のウェーブピアサー船型の高速フェリーであった。就航当時、世界最大のアルミ合金製フェリーで、海上公試では最大速力35.5ノットを発揮し、トラックの搭載可能なフェリーでは世界最速であった。本船を川崎重工は川崎ジェットピアサー、九四フェリーボートはジェットフェリーの愛称で宣伝していた。共有建造制度を利用して建造された船舶整備公団との共有船である。

ウェーブピアサー船型の採用と動揺軽減装置(ライドコントロールシステム)の装備により、高速性能と乗り心地を両立したことで、本船の建造における独自技術と社会への波及効果が評価され、シップ・オブ・ザ・イヤー'94を受賞している。

1994年12月21日愛媛県八幡浜市大分県臼杵市を結ぶ航路に就航、1日3往復、所要時間を従来船より40分短縮した1時間30分で運航した。 1999年4月に引退した。大川海運物産が購入して博多 - 壱岐 - 対馬航路に就航させる計画があったが頓挫、長期係船された。

2006年2月に海外売船され、パナマ船籍となりギリシャネルラインズ英語版ALKIONIと改名された。 2006年イスラエルによるレバノン侵攻の際には、レバノンへの救出船としてデンマーク政府に傭船された。

2019年6月にはキプロスのPlaxiven Consulting Ltdに売船され、CAT Iに改名された[5]

船内

二層の客室甲板と一層の車両甲板を持ち、短時間の航路ながら特等室、2段ベッドの2等寝台も設けられた。 推進システムは、 船舶用ディーゼル機関及び新開発のウォータージェット推進機各4基から構成されており、左右の双胴部に2基ずつ配置されていた。

脚注

  1. ^ 世界の艦船(1994年7月号,p168)
  2. ^ a b c d e f g h i Ship Of The Year'94受賞船 基本要目他”. 日本船舶海洋工学会. 2015年11月16日閲覧。
  3. ^ a b c d e 乗り心地のよい低動揺型船体形状の調査研究報告書 2)「八幡浜-白杵」航路における計測 - シップ&オーシャン財団(日本財団電子図書館)
  4. ^ a b c d e 川崎重工業 船舶事業部 技術室 神戸設計部「川崎ジェットピアサー第1船 "はやぶさ" の概要」『船の科学』第48巻、船舶技術協会、28-33頁、ISSN 03870863 
  5. ^ IMO 9106211”. 2024年6月17日閲覧。

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