石州和紙とは? わかりやすく解説

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石州和紙(せきしゅうわし)

所在地 島根県浜田市三隅町
主製品 石州半紙・石州和紙・画仙紙
石州和紙は島根県西部石見地方)の地域で漉かれています。歴史上文献石見の名が登場してくるのが『延喜式』です。その中で中男作物に紙を四十張」と義務づけられた 42ヵ国の一つ上げられています。

しかし、寛政10年(1798)に発刊され国東治兵衛著書紙漉重宝記かみすきちょうほうき)』によると「慶雲和銅704715)の頃柿本人麻呂石見の国守護で民に紙漉き教えた」と記されており、約1300年もの間、石見地方では手漉き和紙漉き続けられ守られまいりました

また、石州和紙はほとんどが一家一舟の副業であり、明治27年に6,377戸あった紙漉き機械すき和紙参入などにより減少し始め昭和15年には664戸、40年には60戸となり、現在では三隅町で 6戸、桜江町で1戸、他に3戸の計10になってしまいました

今日では事業形態はほとんどが専業となり、後継者入り、昔も今も変わらぬ技術技法引き継いで和紙づくりが行なわれております

石州和紙は原料にコウゾ・ミツマタ・ガンピの植物の靭皮繊維使用し補助材料としてネリトロロアオイの根の粘液使い竹簀(たけす)や簀(かやす)をはさんで流し漉きよりつくられます。
石州和紙
石州和紙
石州和紙
西田和紙工房
石州和紙
長見製紙
石州半紙技術者会(会長久保田一・会員7名)では若手後継者育成伝統ある技術技法保存積極的に努めており、また石州和紙協同組合では後継者従事者育成地場産業和紙業界発展のために振興策取り入れ伝統的技術技法のみならず新しい試み取り入れ努力してます。

三隅町として長年懸案であった和紙の郷」づくり構想平成13年頃のオープンにむけて平成8年より始動しました。この構想は、石州和紙の歴史を知ることができる和紙会館建設始め、全和紙製造に係わる工場建設ブータン王国との交流によるブータン館の建設町民憩いの場としての広場など幅広く利用できるものであり、この構想にむけて三隅町では和紙携わる人材の育成新商品開発事業など)に積極的に取り組みなされてます。

全国的に若手後継者従事者の不足が叫ばれており、石州和紙でも原料の確保と共に深刻化しつつありますが、このような施設活用によって解消大い期待されます。
また和紙通じた国際交流国際協力に、石州半紙技術者会と石州和紙協同組合では行政と一体となって活動してます。

生産の最も多い石州半紙楮紙)は地元栽培され良質コウゾ使用して漉かれ、緻密強靭光沢のある和紙です。かつては大坂商人石州半紙帳簿使い火災の時いち早く井戸投げ込んで保存図ったものです。
このように先人たちから引き継がれ技術技法を守ることにより、石州半紙技術者会が製造している「石州半紙」が昭和44年国の重要無形文化財の指定受けました

また、石州半紙を代表とする石州和紙の技術技法は、三隅町中心に住む職人の手一貫して保持されており、今後総合的振興を図るために石州和紙協同組合設立し平成元年に「石州和紙」が通商産業大臣指定伝統的工芸品指定受けました
石州和紙


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