才色兼備
「才色兼備」とは、女性で優れた才能を持っていて姿と顔立ちも美しい人のことを意味する表現である。
「才色兼備」とは・「才色兼備」の意味
「才色兼備」とは優れた才能の持ち主で、なおかつ美しい容姿を持っている人のことを指す。一般的には女性に対して使う褒め言葉で、あまり男性に使うことはない。男性に対して才能があり、容姿も優れていることを表現したいときには「文武両道」や「智勇兼備」を使うほうが一般的である。才色兼備の「才」は才能という意味だけでなく、才知などの意味も含まれている。「色」は顔色、顔立ち、外見を意味する。「兼備」は兼ね備えていることを表している。男性に対して才色兼備という言葉が積極的に使われない背景には、古くからの考えが影響している。昔の日本人の多くは男性には男性らしさを求める傾向にあり、男性の容姿に対して「美しい」「綺麗だ」と褒めるのは相応しくないと考えていた。逆に容姿を褒めることは男性らしくないと言っていると同じような意味があり、悪口として捉えられてしまうことがあったのだ。男性に対して使うのは失礼という考え方があったため、現代でもその影響を受けて男性に対してはあまり使われていない。
才色兼備な人とはどんな人かと言うと、言葉遣いが上品で所作も綺麗。身だしなみが整っていて、誠実な人と言われている。才色兼備に当てはまる人たちの多くは言葉遣いが丁寧で、きちんとした言葉を日常的に使っている。流行り言葉や若者言葉などはあまり使わず、綺麗な日本語を話すのが特徴である。所作に気を配るのも、才色兼備の条件だ。箸の持ち方やお皿の持ち方などの食事のマナーはもちろんのこと、足を閉じて座ったり、無闇やたらにかけたりせずに落ち着いた様子を見せる。立ち姿が美しいだけでも、才色兼備の雰囲気を感じ取れるのだ。身だしなみが整っていることも大切だ。服はきちんと洗濯をし、アイロンがかけられている。髪の毛やメイク、爪などが常に清潔な状態に保たれていることも大事だ。誠実な人柄も才色兼備の条件の一つと考えられている。自分の発言には責任を持ち、誰にでも誠実な態度で接する。仕事やプライベートでも人を大切にし、信頼を集めている人は才色兼備に相応しいのだ。
歴史に名を残した女性の中で才色兼備と評されている有名人は、清少納言や紫式部、樋口一葉などが挙げられる。世界三大美女に数えられる小野小町も才色兼備な女性の一人だ。ちなみに「才色兼備」という言葉にはハッキリとした由来や語源はないとされている。いくつかの漢字が合わさって出来たもので、故事に書かれていた、歴史上の人物が作ったなどの事実はないのだ。
才色兼備には類義語が沢山存在しているのも特徴的である。「容姿端麗」や「羞花閉月」がある。容姿端麗も女性に対して多く使われる褒め言葉の一つで、目鼻立ちがハッキリしていて美しい、顔立ちだけでなく歩く姿や所作も綺麗な人に対して使用する。また羞花閉月はその美しさに花は恥ずかしがってしまい、月も隠れてしまうという四字熟語だ。これも基本的には女性に対して使う言葉で、褒め言葉の一種だ。
「才色兼備」の読み方
「才色兼備」は「さいしょくけんび」と読む。「才色兼備」の使い方・例文
・彼女は頭も良くて見た目も美しくまさに才色兼備だ。・成績優秀で美人な女性は才色兼備と言っても過言ではない。
・ミス東大は才色兼備の代表的存在だ。
・少しでも才色兼備な彼女に近づきたい。
・才色兼備になるために自分磨きを頑張ろう。
・色々な才能を持っていて彼女は才色兼備である。
・同級生の女の子は才色兼備として有名だ。
・才色兼備な女性は高嶺の花だ。
・ノーベル物理学賞を受賞した彼女は幼い頃から才色兼備だった。
・才色兼備な彼女は街を歩けばよくスカウトされる。
才色兼備
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