おと‐つ‐い〔をと‐ひ〕【一=昨=日】
読み方:おとつい
《「遠(おと)つ日」の意》「おととい」に同じ。
おとつい
大阪弁 | 訳語 | 解説 |
---|---|---|
おとつい | おととい two days before; the day before yesterday 前天 |
一昨日。2日前。「をとつひ(遠つ日)」が語源。上代上方で「おとつひ」と言われていたものが平安時代に「おととい」と転化、江戸時代初期には兄弟を意味する「おととい」が登場したため、同音衝突を避けるために再び「おとつい」となった。近畿、中国、四国、東海、東九州で「おとつい」、北陸、関東、奥羽の太平洋側、西九州は「おととい」で、奥羽の日本海側から北信濃にかけては「おとといな」、北琉球で「うってぃー」、南琉球で「ぶとぅとぅずぃ」「ぶとぅてぃ」などと言う。東海や東京の人は「おとつい」を上品な改まった言い方だと思い、西日本の人は「おととい」を標準語的な言い方だと意識している。 |
一昨日
(おとつい から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/30 05:05 UTC 版)
一昨日(いっさくじつ、おととい、おとつい、英: day before yesterday)とは、昨日の前の日[1][2]、すなわち今日より2日前の日である。
表記
漢字で「一昨日」と書いて、「おととい」と読ませるのは熟字訓であるが、現代の中国語では「前天」、または「前日」というのが一般的で、「一昨日」という表記は、歴史的にみても、方言をみても、中国語に見当たらず、日本で作られた表記である。なお、一昨日の一日前は、「一昨昨日」と書いて、「さきおととい」と読むが、現代の中国語では「大前天」と書くことが多い。
方言
本来、「おととい」と呼ぶ地域は、関東地方、東北地方の太平洋側、九州地方中央部に多い。北海道地方、近畿地方、愛知県周辺、中国地方、四国地方、宮崎県、福岡県などでは「おとつい」と呼ぶ地域が多い。青森県から日本海側を経て、長野県北信地方にかけては「おとといな」など、後ろに「な」を付けて呼ぶ地域が広がっている[3]。このほか、八丈島では「うちちー」、奄美大島、沖縄本島などでは、「うってぃー」、先島諸島では「ぶとぅとぅずぃ」などという。発音の違いはあっても、基本的に同じ語が日本各地で使われていることがわかる。
慣用句
- 「おととい来い」 - 「二度と来るな」という意味。すでに過去となったおとといに出直すことはできないことから、相手を罵りつつ追い返す表現として使われる。「来い」の部分は「来やがれ」「おいで」など、他の「来る」の命令表現になることもある。
楽曲
なお、2020年2月19日現在、日本音楽著作権協会が管理する楽曲名に「一昨日」という表記を含むものはない[4]。
脚注
- ^ 『広辞苑 第六版』 岩波書店 2008年
- ^ 『大辞泉 増補・新装版』 小学館 1998年
- ^ 尚学図書編、『日本方言大辞典』pp426-427、小学館、1989年
- ^ [1] 日本音楽著作権協会作品データベース
関連項目
おとつい
- おとついのページへのリンク