【Mi-28】(えむあいにじゅうはち)
旧ソビエトのミル設計局が開発した攻撃ヘリコプター。
NATOコードはHavoc(ハボック)。
Ka-50と同様、純粋な攻撃ヘリコプターとして開発され、1982年に試作機が初飛行に成功し、1984年にはKa-50とソビエト空軍の次期対戦車ヘリコプターの座を争ったが、惜しくも次期正式採用機の座を逃した。
その後も開発は行われ、改良型のMi-28Aが初飛行したものの、全天候型でなく性能的にKa-50に劣っているとみなされ、1993年に開発が中止された。
しかし、Ka-50は財政難で思うように生産・配備が進まないため、開発計画は続けられることになり1995年には全天候/夜間攻撃能力を持つMi-28Nが登場し、1996年に初飛行した。
この機体はAH-64Dと同様にメインローター上部にレーダーを持つ。
Mi-28Nは2006年にロシア空軍が10機発注しており、2015年までに300機が発注される予定である。
Mi-28はタンデム複座式のコックピットを持つ攻撃ヘリコプターとしてはオーソドックスなスタイルとなっている。
操縦席周囲には防弾装甲が施されており、20mm弾の直接命中を食い止めるほか、コックピットのガラスは12.7mm弾の至近距離からの被弾に完全に耐えられ、20mm程度の爆発したミサイルの破片が当たっても乗員に影響を及ぼさない。
機首には光学式兵装照準器とレーザー測距/目標指示装置電子装備が登載されたターレットを持つ。またテールローターはAH-64同様にX字形である。
スペックデータ
乗員 | 2名(射撃手兼航法士・操縦士) |
全長 | 17.01m(ローター除く) |
全高 | 4.7m |
主回転翼直径 | 17.2m |
回転円板面積 | 232.4㎡ |
空虚重量 | 8,095kg |
離陸重量 (通常/最大) | 10,400kg/11,500kg |
最大兵装搭載量 | 1,920kg |
発動機 | クリーモフTV3-117VMAターボシャフトエンジン(出力1,545kW)×2基 |
機内燃料搭載量 | 1,900リットル |
速度 (最大/巡航) | 162kt/143kt |
海面上昇率 | 816km/min |
航続距離 | 234nm(機内燃料最大時)/593nm(フェリー時) |
実用航続距離 | 450km |
実用上昇限度 | 5,800m |
ホバリング上昇限度 | 3,600m(OGE) |
兵装 | 固定武装に2A42 30mm機関砲×1門 スタブウィングにR-73AAM、9M313AAM、9M114(AT-6「スパイラル」)ATM、 9M120(AT-12「スウィンガー」)ATM、ロケット弾ポッド等を搭載可能。 |
バリエーション
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