『植物誌』とは? わかりやすく解説

『植物誌』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/02 07:41 UTC 版)

レオンハルト・フックス」の記事における「『植物誌』」の解説

1542年本草書『植物誌』(De Historia Stirpium Commentarii Insignes , 『新植物誌』、『薬草誌』とも)で、フックス植物について簡潔に説明しディオスコリデスプリニウスガレノスなどギリシャ・ローマ古典拠りながら薬効説明し、どんな病気に効くか記したまた、植物の形態注目して薬草以外の植物取り上げ植物学確立貢献した。 『植物誌』は、ドイツ産の植物400種と、外国産の植物100種が掲載された。そのうち40種は初出で、トウモロコシトマトなどアメリカ原産植物も5種収録されている。ラテン語と数カ国語植物名形態産地採集最適時期気質当時医学では、薬草には熱・冷・湿・乾の4つの気質があると考えられていた)、古代文献書かれ薬効記載された。植物の説明簡潔すぎることも多くディオスコリデスの『薬物誌』そのまま内容多かった難し専門用語の意味を一覧にしたが、これは初めての植物用語解だった。 植物の図版は、職人のアルブレヒト・メイヤーとハインリヒ・フュッルマウラー、木版彫刻師のヴァイド・ルドルフ・スペクルらが作成した美し木版画で、512添付されて、その後植物誌スタイルモデルとなった図版空想転写によらず実際植物を基に製作された。また、当時本草書では、画家勝手に絵を変更し実際役に立たないことが多くあったため、フックスはそうした改変ないよう目を光らせて、画家に細かい指示与えた図版がその植物の典型的な姿になるよう注意し見本特有の特徴排除したまた、実際に見極めるときに役立つよう、一本植物花と果実一緒に描かせることもあった。 ディオスコリデスの『薬物誌』に掲載され植物の名称は、古代当時ドイツ異なることが多々あり、実用的な本草書として使うには不正確になっていた。フックスは、『薬物誌』の植物正確にどれなのか確定し古代ギリシャ・ローマ植物名定着させようとしたが、ドイツから出たことがなく、ギリシャ植物直接見たことがなかったため、研究は順調とはいかなかった。フックス努力と、多少幸運もあり、大半植物確認した。 『植物誌』刊行後フックスドイツ語訳フランス語訳出版しさらなる研究進めた。『植物誌』増補版のために原稿書きため、その図版400超えていたが、出版業者亡くなり高価な本草書出版引き受け業者あらわれなかった。1566年フックス亡くなりあとには原稿残された。

※この「『植物誌』」の解説は、「レオンハルト・フックス」の解説の一部です。
「『植物誌』」を含む「レオンハルト・フックス」の記事については、「レオンハルト・フックス」の概要を参照ください。

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