「序論」15章
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/03 04:25 UTC 版)
朝鮮の自然地理-地形-気候-産物-住民 朝鮮の歴史-朝鮮の中国への従属形態-政治的諸党派の起源 国王-王族-宮廷の宦官-国王の葬儀 政府-文官組織および軍事組織 法廷-衙前および捕卒ー監獄-刑罰 科挙-官職および品階-専門学校 朝鮮語 社会身分-諸階級ー両班-常民-奴婢 女性の社会的地位-結婚 家族-養子-親族関係-法定喪 宗教-先祖崇拝-僧侶-民間信仰 朝鮮人の性格-道徳的美点、欠点、習慣 娯楽-演劇-正月-還甲(還暦)) 住居-衣服-各種の風俗 科学-産業-商業ー国際関係 「序論」(『朝鮮事情』)では、以下のように当時の李氏朝鮮の様子を細かく伝えている。 ソウルは、人口が多い大都市であるが、見るべき建築物はなく、空気も流れることのない曲がりくねった路地ばかりで、足元にはゴミが散乱しているとし、道路を作る技術がほとんどないため、利用しにくい道は商取引の障害になっているとしている。また役人の地位は売買されており、その地位を購入した人は、その費用を取り戻そうと特権を濫用して体裁かまうことなく行動するという。女性の地位については極度に低く、男性の奴隷や労働力となっているだけとし、また学問については、書物はすべて中国のもので、学ぶ言葉は朝鮮語でなく漢語で、歴史に関しても朝鮮史でなく、中国史ばかり研究しており、科学技術については数世紀の間、まったく進歩していないと伝える。朝鮮人の衣服については、白衣が一般的であるが、多くの場合、汚れて色変わりしており、富裕な者でも不潔なことが多く、これは朝鮮人の特徴であるとしている。朝鮮は1871年、72年には酷い飢饉におそわれ、朝鮮人の中には娘を米一升で売る者もあらわれたほどであったが、朝鮮政府は己の利得のみのために、鎖国と固守し、中国や日本からの食料買い入れを許すよりも、むしろ国民の半数が死んでいくのを放置する道を選んだと伝えている。
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