「康熙字典体」への回帰
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/09 05:42 UTC 版)
かつて朝日新聞では葛飾区の1文字目「葛」について当時の一般的コンピュータで表示されるJIS字体と同じく「(いわゆるヒ葛)」を使っていたが、1993年11月には同区の要望により「(いわゆる人葛)」に変更している。 2002年1月には朝日新聞の用語委員会(君和田正夫委員長)が朝日新聞紙面の表外漢字字体表準拠を決め、当時のネルソンシステムから新システムに移行したのち速やかに実施することとした。 2007年1月9日の朝日新聞朝刊1面に、同年1月15日から約900字の表外漢字の字体を一部変更するとの告知が掲載された。例として「鴎→鷗」「涛→濤」を挙げ、「書籍などでは伝統的な康熙字典体が残り、00年の国語審議会答申でもこれを基にした「表外漢字字体表」が示され」た経緯を踏まえたものとしている。 変更当日となった同年1月15日の紙面で、戦後日本の漢字表記について特集ページを組んだ。この中で「鷗」「濤」「迂」「謎」「晦」など康熙字典体に変更した代表的な例を示し「多くの人々が読む印刷物の字体に著しい不統一が続くのは、好ましいことでは」ないため、表外漢字字体表を尊重し字体を変更したと説明している。「辻」については例外として朝日新聞社では「辶(一点しんにょう)」のままとすることも注記された。
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